死ぬのを待つ ページ30
すばちゃんに先生に話された事を言った。
すると、なんとも言えない顔をした。
悔しいような、悲しいような、
とりあえず辛そうな顔やった。
渋「それで…Aは緩和ケア移って、延命治療する事にするん?」
「そう考えてる…。でも、延命治療したってきっと長くは生きられないし、死ぬの待つのなんて……応援してくれた皆に申し訳ないなって。」
渋「…そうか。」
延命治療にする事で、
私の体はまだ長く生きられる。
また抗がん剤をしたら……。
きっと私の体は途中で尽きてしまうから。
渋「Aが選んだならそれでええんちゃう?誰も逃げたなんて思わんし、それが今できる最良の方法やと俺も思う。」
「そう…やんな。」
私が俯くと
渋「なに余計なこと考えてんねん。お前は生きる事だけ考えればええ。わかったか?」
肉がなくなった頬を優しく手のひらで包み、
私の目をジッと見てそう言ったすばちゃん。
その瞳には“生きろ”と言ってもらってるようで、
目が離せなかった。
「……わかった。」
震えた声で言うと、
渋「よーし。偉いな!」
とグシャグシャと帽子の上から頭を撫でてくる。
すばちゃんには、本当に助けられてるな。
本当に昔から…。
「……ありがとう」
少し泣きながら言うと、
渋「おう。泣くなや〜www」
すごく優しい顔で笑ってくれる。
…心の底から感謝だ。
すばちゃんが帰って、
皆んなにもLINEで報告をした。
すると、皆んなこれからも応援してくれる様子。
有難い……。
この日はいつもより寝付きがよかった。
130人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きなこもち(プロフ) - 奏さん» ありがとうございます(><) (2019年8月26日 1時) (レス) id: c67b1fa7d6 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - 更新お疲れ様です!! (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5e17f1adf7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きなこもち | 作成日時:2017年12月14日 6時