たえまなく過去へ押し戻されながら 六 ページ29
人虎が必死にアンから逃げている最中、僕はモンゴメリちゃんと話す
モ「あんたに、あたしのなにが判るのよ!」
そう言われて僕は溜息をつく
『人は自分自身を理解しているようで理解していない。そういうものだ。僕自身……自分の正体を知った瞬間は全てを……恨んだ』
まっすぐ彼女を見つめる
『人間なんて僕から見ればなんて脆いのだと思う』
モ「は?」
『間違っていてもそれを正しいと思う。君は間違い探しは好きかい?』
モ「別に……」
『その間違えてる側が正しいなんて誰も思わないのは可笑しくないかい?もしかしたら皆は正と思ってる方が実は間違えていたら、君はどうする?』
そう言ってニッコリと笑う
『僕なら、それを正しさにする』
そう言って後ろへ歩く
いや、扉に向かう
モ「言うだけ言って逃げる気!?」
『真逆、僕は組織に忠実だ』
そう言って外に繋がる扉の前に立つ
『故に、止めるんだよ』
此方に走ってくる人虎
モ「お友達を捨てて逃げる気?」
『この状況なら、確かに太宰くんなら大解決策を考えつくよ。でもね、それじゃダメなのだよ』
ドアノブを掴もうとした手を引き寄せ遠ざけると
森「ダメだよ少年。敵はあっちだ」
そう言って人虎の首に引っかかっていたリボンで扉から離した森さん
『このケースで逃げるのは、お勧めしない』
森「いや……その、たかが街医者の言葉を信じてもらえるのならばだが」
たかが街医者?
違うでしょうが……
森「彼女の言葉を信じるならそのドアから逃げれば、君は記憶を失う、敵の手管も、捕らえられた仲間の危機も忘れ、敵は進撃を続ける。良いことを教えよう」
良いこと……?
ポートマフィアの首領が敵に?
森「ゲエム理論では、危害を与えてきた敵には徹底反撃を行うのが理論最適解とされている。二度と反撃ができぬよう、徹底的に叩くのだ。ね、A君」
『何故……僕にも?』
森「さぁ、何故かな」
そんな事わかってる
僕が……
敦「でも、方法が……」
『貴方は、仲間の異能力さえ覚えてない阿呆ですか?僕最初に聞きましたよね?“異能は使えるのか”と』
森「絶対に敗けぬと高を括る敵ほど、たやすい相手はいないよ」
『そもそも……あの仲間は貴方が危機になった時助けてくれたのだろう?君は?』
そういえば目を開く人虎
『僕は数回だけだけど、君はその恩を仇で返すような奴ではないと思うけど』
そういえば奥の扉をじっと見る人虎
その目は“決意”を表していた
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リュカ(プロフ) - セイレーンさん» ふふふ、助手決定です!いや〜私も嬉しいものです!次回作も楽しんでくださいね!待ってます!崇めるなんてそんな大袈裟な……崇めるんじゃなくて、その……また感想くださいね!いつもそのコメントに励まされてるのでこっちが拝みたいです! (2019年5月1日 22時) (レス) id: 23cb7545a0 (このIDを非表示/違反報告)
セイレーン - ああ〜国木田さん!分かりました。分かりましたから〜!! いやー、武者君助手決定!イェー!然も、黒の時代まで…リュカさんは神様ですか?崇めて良いですか? (2019年5月1日 21時) (レス) id: 217a6ebd89 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - セイレーンさん» そうなんですね!少ないのですね……テストですか……頑張ってくださいね!出ないと国木田さんが……国「計画通りにしなかったら後悔するぞ」あ、来てましたね (2019年5月1日 20時) (レス) id: 23cb7545a0 (このIDを非表示/違反報告)
セイレーン - えっと、一年は8人です。小中一貫校なので…一番多くて小3、15人ですね。小1なんて3人ですよ…あ、私中学です…もうすぐ修学旅行行くんですけど、次の週はテスト…明日からテス勉です。計画立ててあるので。計画通りやんないと、国木田さんに怒られちゃいますからね! (2019年5月1日 20時) (レス) id: 217a6ebd89 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - セイレーンさん» ですね、書いてて結構気に入ってます。多いでしょうか……でも六人って一学年もそれくらいですか? (2019年5月1日 19時) (レス) id: 23cb7545a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リュカ | 作成日時:2019年4月19日 21時