文スト中也さん成り代わり！?(゜ﾛ゜;ﾉ）ﾉ５

第４３話肆 ページ17

本当の事さ

｢本当だよ。さて、久作君の事に戻るけど、人形が破壊された時、詛いを受けるのは『受信者』のみ。『受信者』になる条件は『久作君を傷つけること』｣

これが厄介だ。『受信者』になるものは、自覚なしにやってしまう、なってしまうことが多いからね

｢『受信者』の躰には、誰かに掴まれたような痣が浮き上がるから、判別は容易だ｣

久作君が来ているなら、速く戻らないと

｢私は、彼女らの元に戻るよ。久作君が、軽い暴走状態なら本人は自覚してないから、止めなくてはいけない。
…銀ちゃん、守ろうとして暮れてありがとう｣

私は銀ちゃんにお礼を云って、急いで駅に戻った

駅に着いたら、ナオミちゃんが全力で雪奈ちゃんと戦っていた。久作君は、春野さんと一緒に、少し離れた場所に居た。
……ナオミちゃんのあの身のこなしはAや敦君に教わったな

｢止めるんだ、雪奈ちゃん！良く見ろ！｣

｢え……？｣

｢雪奈さん……っ｣

ナオミサイド

太宰さんが来てくださいました。雪奈さんが太宰さんの声で正気に戻りました。
そして、私から数歩下がり、距離を取りました。

｢そんな。最初から私が……？｣

雪奈さんは、まだ幻覚の中に居ます。混乱しているのでしょう、近くに在った柱を壊しました。
その間に、私は春野さんときゅー君の所に行きました。

｢きゅー君、春野さん！｣

｢ナオミちゃん！雪奈ちゃんのあの様子は｣

｢きゅー君の異能ですわ｣

｢あんな風になるのね。あっ久作君、列車後一寸で、出るわよ｣

春野さんは、感心したように云いました。そして、きゅー君の任務は終わったので、列車に乗って帰らないと行けません

｢あ、乗んなきゃ。ナオミねぇ、春野さんご免なさい｣

｢気にしていませんわ。ね、春野さん｣

｢ええ、気にしてないわよ。だって、お仕事なのでしょう？なら、仕方ないわ｣

｢むー、本当にご免なさい｣

きゅー君は再度謝って、列車に乗りました

ナオミサイド終了

太宰サイド

春野さんとナオミちゃんの安全は、確保されていて驚いた。
さてと、久作君は何処に人形を置いたのかな。笑い声は、聞こえてくるのだけど

｢太宰さん！其処のベンチの下ですわ‼｣

｢！有難う、ナオミちゃん！｣

ナオミちゃんに云われた通り、近くのベンチの下に、人形が置いて在った。私はそれを、拾い上げた

｢君の役目は終わったよ。だから、消えろ｣

異能力『人間失格』

人形は、ボロッと崩れた。雪奈ちゃんを見ると腕に在った痣は消えた

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