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8 結婚願望 ページ9

結論を言うと、

おじいちゃんは結婚を許してくれなくて、

善逸さんは「じゃあ俺と!!」と言い、

兄さんはそんな善逸さんをどこかな連れて行ってしまった。


おじいちゃんに理由を聞いても「まだ早い」の一点張り。

それ以上話すことは無かった。

「なにそれ、、、」

腹が立つ。

まだ早い?

私の同級生で10から婚約者を作って退学したひとがいるのよ?
本格的に結婚したのは14だったらしいけど。

そうやって先に決めておけばいいじゃないの?

私は婚約者を作ることさえも否定されて悲しくなった。


「結婚は諦めなさい。確かに同級生はもう手指の本数程かもしれないが、真冬は卒業まで結婚させんつもりじゃ。」


「嫌よ!卒業するまでに結婚する!
お化粧頑張って綺麗にするから!」


ダンッ

おじいちゃんがちゃぶ台を勢いよく叩いた。
相当勢いよく叩いたのかバキッと音を立てて割れ、木の破片が飛び散る。


「とにかく結婚は認めん!もしそんなに結婚したいなら相手の1人や2人連れてこい!」

「もう!!!こんな男だらけの家なんて出てってやる!」

私は急いで家を飛び出し、山を降りた。

怒ったおじいちゃんを見たのは初めてで、正面から自分に放たれる怒気に我慢ができなかったのだ。




山を降りたにしても、行く宛てがない。

街の大通りに出ると、まだ明るい活気のある昼の状態のままで、時間が止まっているみたいだ。

こんな私でも、もう年頃の娘。

好奇心が引かれるがままに街を歩いていた。



行き着いたのはこの前にイワちゃんと行ったモダンなお店。

赤いハイヒールは店の外に出されていて、ガラス張りの壁にはウェディングドレスがそのまま飾ってあった。

「、、、綺麗。」

結婚願望はウェディングドレスを見る時間に比例して強くなる一方だ。

思わず、ガラスの壁に手を置いて吸い込まれてしまった。

「気になります?」

振り返ると、そこには前と変わらない服装の店員のお兄さんが立っていた。

顔も変わらず血色感がない。外国ではそういうのが流行っているのだろうか、、、、。

お兄さんの目が赤いのも、きっとカラーコンタクトだ。

「いえ、、とても素敵だったので、、、」

「そうですか、そう言って貰えて嬉しいです。きっとこのドレスも喜んでいますよ。
良かったら着てみますか?」


ぜひ!!!と声に出して言おうと思ったが、私は口に手を当てて抑えた。

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ユキ(プロフ) - 煮柚都さん» ずっと応援ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!!!なんか不自然な場所とかあったら教えてくださいね笑 (2020年2月3日 22時) (レス) id: 064b8f51a5 (このIDを非表示/違反報告)
煮柚都(プロフ) - 弟の反応集から見させて頂いていますが時代に沿った世界線がとても好きです!細かい所まで設定されていて、とても凄いです! (2020年2月3日 22時) (レス) id: bf27443c25 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 泉桃花クラスタさん» ありがとうございます!!!時代をこのまま守っていきたいです! (2020年2月3日 21時) (レス) id: 064b8f51a5 (このIDを非表示/違反報告)
泉桃花クラスタ(プロフ) - 初コメ失礼します…時代背景が捉えられて凄いです…これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年2月3日 9時) (レス) id: 1a879c682f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユキ | 作成日時:2020年2月3日 7時

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