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そのうち盛大な寝ぐせと顔色最悪の樹が起きてきて、
冷蔵庫の中のペットボトルをがぶ飲みしている。
「気持ちわるぅ。まじで二日酔い。」
「ねえねえ、可愛い子いたぁ？」
「それがねぇ…いたのよ」
「えぇ！紹介して！」
大学生二人は最近こんな話ばっかしてるな。
優吾が焼いてくれていたパンをチビチビ食べながら
二人の会話を他人事みたいに聞いてる北斗。
なんだか今日は食欲が無い。
「北斗、あと少し食べないと薬飲めないよ」
くだらない話してたと思ったのに、
慎太郎は目ざとく北斗の食の進み具合を確認している。
ちぇーっと心の中で毒づいた。
「じゅりいい〜〜、パン半分食べたい？」
「えーー？…北斗可愛いから、もう食べちゃう」
「じゅり〜？じゃあ、目玉焼きも食べちゃう？」
「んーーーー、でも北斗可愛いから…食べちゃう！」
突然そんなコントが始まって、気を逸らそうとしてる北斗。
都合が悪くなるとこうやっておちゃらけて見せたりする
おちゃめな一面もある。
「北斗ー！じゃあ、リンゴ食べてけば？」
「そうだよ、これは俺が食ってやるから」
パンと目玉焼きセットを樹が取り上げると、
北斗はテヘペロみたいな表情で樹に抱き着いた。
「じゅり、すきいいい〜」
デレデレの表情を見せる樹。
髪の毛はピンクだし、アクセサリーもジャラジャラ。
大学では相当チヤホヤされてる爆モテじゅったんらしいけど。
基本的に北斗に激甘。
こんな顔、友達には見せらんねーわって我に返る。
＿＿＿＿＿
「Good mornig!!北斗、行くよ！」
そんなこんなしているうちに、
勝手に玄関を上がり込んできたジェシー。
小学校のときから毎日一緒に学校まで通う北斗の相棒。
北斗が学校で何かあったときいつも守ってくれる存在だ。
「もうこんな時間だ」
これでお腹いっぱいになりそうなくらいの薬を一気に流し込んで。
ソファに置いてある……カーディガンを中に着込んだ。
「あんな顔しといて着るんじゃん」
慎太郎に笑われて口を尖らす北斗。
優吾の言うことは聞いておいて損は無い。
今までもずっとそうだった。
「北斗、ピルケースと携帯と財布持った？」
「うん、ちゃんとある」
「んじゃ、いっちゃお〜〜」
ジェシーに言われた通りに確認するとこが末っ子だよな。
ついつい手を焼いて、守りたくなる存在。
「気を付けて〜、いってらっしゃーい」
これが、にぎやかな、高地家の朝の風景。
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KIKO(プロフ) - nkrysuさん» はじめまして。少し前に完結したものにこうしてコメントが来るのが嬉しいです🥺❤️続編も楽しんでいただけると嬉しいです❤️ (2021年10月28日 19時) (
レス) id: 16d48c36dd (このIDを非表示/違反報告)
nkrysu(プロフ) - はじめまして。うるうる涙を流しながら読んでしまいました（ ; ; ）（笑）続編も読ませていただきます！ (2021年10月28日 9時) (レス) @page42 id: 42b1441c9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KIKO
| 作成日時：2020年10月16日 10時
