No.149 1人 ページ13
「結月は、闇夜さんの味方なの……？」
駆け寄ってしゃがみ込んだ結月を前に、
いや、何も見えてなかった。
ただ呆然と、その問いかけが口からこぼれた。
「っ……」
「もう、私の事なんて、どうでもいい……？」
――お願い、否定して。
また、一緒に遊ぼうよ。
いっぱいくだらない事話して、笑い合おうよ。
ねえ、結月……。
――もう1回、私の事親友だって、言って――。
「……っ…………ごめん、A。
もうあたしは……君の傍に居れない」
「っ!!」
腕の痛みなんて関係なく、
私は更衣室を出た。
――いや、何でっ……。
信じてたのに、親友だって思ってたのに……っ
私が、いじめられているから……？
私が、財閥の娘だから……？
がむしゃらに家まで走った。
ただただ、腕を押さえて走った。
溢れ零れる涙も拭わずに。
・
「っ……う、っはぁ……」
――こんな姿、誰にも見せられない。
そう思った私は、正面の門から入らずに、
裏口からこっそりと家に入り、
階段を駆け上がって自分の部屋じゃない
3階の奥の部屋に行った。
古い本が詰まった大きな本棚と
1個の窓しかないここには、滅多に人は来ない。
幼い頃、よく彼と遊んだ、秘密基地みたいな場所。
窓からオレンジ色の夕日が差し込んでいた。
ドアを背中で閉め、少しだけ埃っぽい
その場所に身をうずくまらせる。
「うっ……ぁ……」
結月は……もう、闇夜さんの味方。
私は、本当に1人になってしまった。
……つらい。1人は、すごくつらいよ。
ねえ、誰か。これは夢だって、
何かの間違いだって、言ってよ……！
――ピロリ〜ン…ピロリ〜ン……
制服のポケットからメールの着信音と
振動が伝わった。
反射的に取り出して見ると……
「結月、から……？」
――もしかしたら、今までの全部誤解だって。
そうだよね。あれは、結月の本心じゃないよね？
きっと何か特別な事情があって、それで……
最後の希望を託して、私はメールを開いた。
……だが。
『ごめん』
たった1行、たった一言、たった3文字。
それだけがメールの文面に、
寂しく書かれてあった。
「な、んで…………結月っ……!!」
こんなの、認めたみたいじゃん。
もう、私の味方は誰もいないって。
何で、何で……っ！
『メールを削除しますか？
はい いいえ』
震える指で、『はい』を選んだ。
それから、1個1個、フォルダに溜まっていた
結月とのメールを消していく。
その数に比例して、涙が落ちた。
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橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！超絶愛してますキッド様！そしてもし続編があるのなら、楽しみにして待っています！(*´ω｀*) (2022年2月11日 15時) (
レス) id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
M - 更新待ってます！！！頑張ってください。大好きです (2020年10月20日 23時) (レス) id: 6ba727d14b (このIDを非表示/違反報告)
向日葵 - んああああ続き楽しみすぎる！ (2020年5月18日 17時) (レス) id: 66b31af3bc (このIDを非表示/違反報告)
☆FUU☆RYM(プロフ) - ラルカさん 続きが出るの楽しみに待ってます♪ (2019年8月1日 19時) (レス) id: 196066947a (このIDを非表示/違反報告)
シンア - 続き気になります(*⌒▽⌒*)更新楽しみにしてます(*⌒▽⌒*) (2018年3月1日 14時) (レス) id: b478a7ecf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラルカ | 作成日時：2014年8月17日 13時
