貴女の《血》が…欲しいんです。Part2【怪盗キッド】

No.138 深雪さん ページ2

「――失礼いたします！」

勢いよく入ってきたのは、
20代半ば……清楚な服に身を包み、
髪を後ろでまとめている女性。
品を感じさせる雰囲気だが、急いできたのか少し息が乱れている。

静かな優しさを持った瞳がAの瞳と会った時、
上半身だけゆっくりと起こしたAが、ポツリと呟いた。

「みゆき……さん……？」

初めAの姉かと思ったが、
違うのか……？

改めて、“みゆき”と呼ばれた女性の方に目を向けると、
オレたちの方を見て少し動揺しているように見えた。

「貴方は…………A……さ、さん、の……」

「あ、深雪さん……。
　彼は私の事を知っているので……大丈夫ですよ」

「……そうですか」

女性はオレらの方に向き直ると、頭を下げる。

「突然失礼いたしました。
　改めまして、A様の専属メイドをさせていただいております、
　日向深雪(ひゅうがみゆき)と申します。

　そちらの貴女は、林結月様ですよね？」

「よ、よく覚えてましたね……お久しぶりです、深雪さん」

「もちろんです。A様の大事なご親友ですから」

日向さんと結月ちゃんは顔見知りだろうか。
顔を上げた日向さんの表情が、少し緩む。

……しかし、オレと目が合った瞬間、
一瞬だけ寒気が走るような、冷ややかな視線を向けてきた気がした。

しかしすぐに無表情に戻り、小さく問いを投げかける。

「…………貴方は……」

「あ……えと、黒羽快斗って言います。
　Aの……クラスメイトです」

今度はあえて“クラスメイト”と当たり障りなくそう言うと、
日向さんは少しオレを見つめ、もう1度深々と礼をした。

「……今日は、A様を病院へ連れて頂き、ありがとうございました」

「い、いえっ。たまたま……オレらも一緒に居ただけですので」

「……ここまで付き添って頂き感謝いたします。
　ですが……ここからはもう、私共が責任を持って、
　A様の看病をいたしますので――

　林様、黒羽様。お2人ともお帰りください」

「え……？」

有無を言わせない、躊躇ないその言葉に、オレたちはうろたえた。

♪〜＊〜♪〜＊〜♪〜＊〜♪

し、新キャラ出しちまった……。
ま、まあサブキャラですしね！ うん。

日向深雪さん！
個人的にまともな敬語をあんまり使わないので、
うさんくさくて困ります(笑)

深雪と言えば、某劣等生アニメのブラコンヒロイン(わかる人にはわかる)
が思いつきますか、
どうでしょう？(笑)

新キャラをよろしくでっす。

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