第19話:お茶会 ページ2
傷だらけの麦わら帽子。
普通の麦わら帽子なら拾い上げ、持ち主に返そうと辺りを見渡すだけだった。
だが、そうはいかないのだ。
『この麦わら帽子、は……真逆ッ！ハンコックさん、ここに＿＿＿＿』
「おーい！！ハンコックじゃあねェか！！」
払拭しようとした予感は、その大きな声が現実だと思い知らせた。
まさか、こんな所で出会えるとは……。
『……麦わらの、ルフィ』
「ん？お前、ハンコックの知り合い……ゲッ！」
海軍〜！？と、丸い目をさらに丸くする麦わら。驚きたいのはこっちだ。
どうするべきか。海軍としての行動をすべきか、はたまた……。
「ルフィ、今日は海軍が来るからここに来てはならぬとあれほど……ッ！」
「悪ィ悪ィ！修行に夢中で気づいたらここに来ちまってよ」
「それなら仕方あるまい」
頬を染め、とろんとした瞳で麦わらを見つめるハンコックさん。
こんな風に見つめられたら老若男女問わず落ちるが……この男は例外の様だ。
「A！」
あれこれ考えているとハンコックさんが腕を掴み、顔を覗き込んで来た。
頼む、と弱々しい、彼女らしくない声色に少し怯む。
「ルフィの事を、どうか内密に頼めないか」
「おれはいつでも戦えるぞ！」
『と本人は申していますが……』
「無茶を言うでない、ルフィ！」
拳をポキポキと鳴らし戦闘準備を始める麦わら。
傷だらけの体に、意思が追いつけるのか。
『……麦わらのルフィ。あなたと戦う気はありません』
「え……何でだ？」
おれのこと捕まえに来たんじゃねーのか？と首を傾げる麦わら。安堵のため息を吐くハンコックさん。
『私の任務は"海賊女帝の迎え"。"麦わらのルフィの捕獲"は命じられておりませんので』
「それって……海兵として大丈夫なのか？」
『無駄な事は嫌いです……命じられていない仕事をする事や、無益な争いをする事は、無駄でしかない』
ハンコックさんと私の顔を交互に見た後、手配書の笑顔を浮かべる麦わら。
「ニシシッ！じゃあ一緒にメシ食おうぜ！」
『どうして』
「ルフィはこういう男じゃ、A」
勝手に食事の用意をするハンコックさん。
普段は出される食事を待つ姫が海賊の為に飯を用意する様は、何とも奇妙なものだ。
海兵が海賊と食事など、言語道断。
だが……空いた腹がそれを拒めなかった。
ルフィさんと話す機会だ と言う本音は、よだれと共に飲み込んだ。
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レイ - 初コメ失礼します続きを楽しみにしてます！無理のない程度で頑張って下さい！！ (2023年3月19日 0時) (
レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
イアル(プロフ) - きゃんぱすのーとさん» ありがとうございます！これから更新再開していきます、遅くなってしまいすみませんでした。 (2021年9月1日 18時) (レス) id: 9a923ae5fc (このIDを非表示/違反報告)
イアル(プロフ) - to-aさん» ありがとうございます！無事更新再開できました、返信が遅れてしまいすみません。 (2021年9月1日 18時) (レス) id: 9a923ae5fc (このIDを非表示/違反報告)
きゃんぱすのーと(プロフ) - 続き楽しみにしています！！頑張ってください！！ (2021年5月23日 1時) (レス) id: 4f7bd18b95 (このIDを非表示/違反報告)
to-a(プロフ) - 応援しています！大好きです！！頑張ってください！！！！ (2021年4月26日 21時) (レス) id: 53e8f070ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大将 | 作成日時：2020年3月5日 18時
