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「……Aさん、私は剣士です」
たしぎさんは私の腕を引き、立ち上がらせてくれた。
「ですが、海兵でもあります」
私の考えは、全てお見通しだったようだ。
やはりこの人には敵わない。
「得意なものにだけ頼っていては、海賊を相手にすることは出来ません。それは……能力者も同じです」
『……私に足りないものは、何でしょうか？』
私が質問をすると、たしぎさんはゆっくり頷き、計測係を呼び出した。
「計測結果を教えていただけますか」
「はい。では、こちらをご覧下さい」
そう言って、一枚の紙を差し出してきた。
[体力測定 ズィーヴァナ・A]
・能力値・
破壊力:A 持続力:B
精密動作性:C スピード:B
成長性:A 射程距離:D
・能力使用無・
破壊力:C 持続力:E
精密動作性:B スピード:D
成長性:A 射程距離:D
A:最高 B:やや得意 C:普通
D:苦手 E:とても苦手
「読んで頂ければわかると思いますが……あなたの弱点は、体力とスピードです」
体力と、スピード。
言われてみれば、これらは……。
『能力で補ってきた面も、ありますね』
「やはりそうでしたか」
彼女はうんうん、と何度か頷いた後、
「ですが、Aさん。あなたの成長性を以ってすれば、あなたは今よりさらに……はるかに強くなれます」
一緒に鍛えますよ、と笑うたしぎさん。
ああ、また。
体の奥底に、得体の知れぬ、"温かい何か"が湧き上がる。
・
「お前達と同じだな」
「おれ達と同じ？」
一部始終を上から見守っていた、センゴクさん。
彼の元を訪れての一言目が、これ。
「お前達が新兵だった頃……騒ぎの渦中にいたのは、いつもお前達だった」
サカズキにボルサリーノさん、そして、おれ。
言われてみれば確かに、騒ぎの原因は大半はおれ達だった。
「成長性A何でしょう？期待の新人じゃあないの」
「期待の新人となるか、新たなトラブルメーカーとなるか……」
「地味におれをディスってません？」
訓練場の方を覗き込むと、偶然Aちゃんがこちらの方を見上げていた。
手を振ると、戸惑いながらも手を挙げ応えてくれた。可愛い。
周りから海兵達が駆け寄り、Aちゃんの事を囲み騒ぎ始めた。
あの短時間で……多くの人間の心を掴んだのか。
やっぱり、受け継がれてるよ。
"お前"のカリスマ性と……黄金の精神。
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akane10746(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！更新頑張ってください。応援してます！！！ (2019年10月15日 17時) (
レス) id: 2fb489b662 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 面白かったです！シリアスの途中のシフォンケーキで吹きました。これからの展開が楽しみです！頑張ってください！！ (2019年10月15日 16時) (レス) id: ed90e02b61 (このIDを非表示/違反報告)
イアル(プロフ) - 悠羽さん» ご指摘ありがとうございます、修正させていただきました。更新に励んでいきます、これからもよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年10月15日 12時) (レス) id: dff6dfdeb1 (このIDを非表示/違反報告)
悠羽(プロフ) - とても面白いです！ワクワクします！更新頑張ってください！あと五話のところで主人公のセリフが名前がはいるところに入ってしまい変換できてませんでしたよ？ (2019年10月15日 11時) (レス) id: dc20c95a90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大将 | 作成日時：2019年10月14日 23時
