貴方依存性

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依存性8 悪ページ9

目を覚ますと、そこはとても薄暗く冷たいとこだった

私は両腕を拘束されながらベッドで寝かせれていた

｢あ、起きた？｣

突然出てきた男の人に驚く

『！...だ、だれですか』

扉からひょこっと出てきた金髪の男性に尋ねる

｢俺は、シャルナーク。幻影旅団の団員だよ｣

その言葉を聞いた瞬間、私の心臓が縮みそうなくらい小さくなった

『幻影、旅団...』

殺されるのだろうか私は

｢そんなに怯えないでよ。俺、君のファンなんだよね。だから殺さないよ？｣

その時初めて私は思った

そうだ、今ここで殺されなくてもこれからこの仕事をしていたらそういう事があるかもしれない

彼のような殺しを沢山している人がファンだったら？

私は攫われて、最悪殺されるだろう

自分がダンサーとして、そこまでのレベルに来ていた事に嬉しさなんて今は無かった

ただただ恐怖だった

｢昨日のショーも見てたんだよ？今日のショーも楽しみにしてたんだけどね、残念だったね。って言っても俺たちのせいだけど｣

『ここは、どこですか』
声を出して聞いてみたが、やはり震えてしまう

｢ここは幻影旅団のアジトさ｣

『あの...幻影旅団の中に、ヒソカって名前の人は、いますか...？』

私のこの予感が間違っていてほしい

昨日会ったばかり人だが、何故か私にとって大きい存在なのだ

お願い...

｢ヒソカ？いるよ？蜘蛛の4番に｣

その言葉を聞いて、胸が痛くなった

あぁやはり彼のあの刺青は幻影旅団のものだったのか

そういえば初めて会った時、彼のあのニタリと効果音が付きそうな笑みにゾクリとしたのだった

あれは、私の...いや、人間の本能によるものだったのだろう

あの時、彼から逃げていれば今はこんなに胸が痛くモヤモヤすることは無かったのだろう