My girl……？〜cord of love〜【nt×ar】

PTSD ページ34

颯馬side




自分でもわからなかった



ヘリから降りたあと、俺は藍沢先生に続いて走り始めた


でも現場の患者が見える位置に来た時


胸がドクンとした





颯｢…？｣





いきなり走ったからだろう。あんまり気にしないでいた


でもそれは次第に増していって


しまいには呼吸も乱れてきた





颯｢ﾊｧｯ、ﾊｧｯ…ｯｸ…ﾊｯ､…ｩｸｯ…｣





藍沢先生と冴島さんは止まってくれない


俺は胸を押さえ、その場に崩れこんだ





颯｢ﾊｧ、ﾊｧ、ﾊｧｯ…ﾌｯ、ﾝｯ…｣





間違いない



“過呼吸”



フェローとして数々の患者を見てきた脳がそう捉えた



なんで…過呼吸…


なんとかして深呼吸をしようとするけど治まらない



苦しい…



次第に体も震えてきた





藍｢名取？｣





頭上から聞き慣れた声が聞こえる


やばい…何してんだよ俺…


こんなことしてる場合じゃ…





藍｢名取。ゆっくり呼吸しろ。口じゃなくて鼻からだ｣





藍沢先生に言われた通り、鼻から息をするように努めた



荒かった息がだんだん普通の呼吸に戻ってくる


体中に失われていた酸素が届くような感覚があった



ほっとした俺の意識はそこで途切れ、次に目が覚めた時は患者の処置は終わっていた

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