My girl……？〜Family〜【nt×ar】

親としての心配 ページ40

大貴side




頼武はベッドに寝かせて父ちゃんは頼武を眺めてる

俺はとりあえずお茶を出した



大｢…なに？｣

大父｢別に。ただ孫の姿を見に来ただけだ｣

大｢…そう｣

大父｢お前によく似た子だな｣

大｢…うん｣



母ちゃんと兄ちゃんは入院中お見舞いに来てくれたけど

父ちゃんは来てくれなかった


だから、こんな形でも来てくれたのは嬉しかった

嬉しかったけど……



大｢…お見舞い、なんで来なかったの？｣

大父｢仕事があっただけだ｣

大｢ほんとに？｣

大父｢嘘言ってどうする｣



ムッとした顔でギロっと見てくる父ちゃん

その顔に何故か苛立ちを覚えた


でも次の瞬間、発せられた言葉に俺はこの苛立ちを覚えたことに後悔することになった



大父｢…何事も無かったようでよかった｣

大｢え？｣

大父｢男の出産って女の人に比べてリスクが高いんだろう？もし大貴に何かあったらって考えると毎晩一睡も出来なかった｣

大｢……、｣

大父｢でも今日こうやって元気そうにやってるのを見れて安心したよ｣

大｢…うん｣

大父｢あ、これ。実家にあったから持ってきた。頼武が着れるかわからんが｣

大｢あ…これ……｣



父ちゃんの渡してきた紙袋には俺が小さい頃着ていた赤ちゃん用の服

もっと汚れてるかと思ってたけど真っ白で綺麗なまんまだった



大｢…ありがと｣

大父｢じゃあ、またな｣



頼武の頭をふわっと撫でて

父ちゃんは帰ってしまった



大｢……？｣



紙袋の底に何かがついてるのに気づいた

小さなカードが貼ってあった



“大貴の子なら絶対うるさい子になるから、夜泣きには気をつけろよ”



大｢…ふふっ、余計なお世話だわ…｣

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