FOREVER ～3rd～【ym×ar】 (ページ7)

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慧side

侑｢はぁ、はぁ、うぅっ……｣

もう限界の知念

意識はしっかりとあるけど

体力がもうほぼない

帝王切開っていう手もあるんだけど

知念が

｢帝王切開だけはやだ。自分で産みたいから｣

って

医｢頭見えてきましたよ～あとちょっと！｣

侑｢はぁ……あぁっ……！｣

俺はただ、頑張ってる知念を励ますことしか出来ない

変われるものなら変わってあげたい

そんなことばかり考えてると、あっという間に時間が流れた

医｢もう頭出たからね、最後1回だけいきめるかな？｣

侑｢はぁ、はぁ、伊野、ちゃ……｣

慧｢ん、大丈夫。ここいるよ｣

侑｢んんっ……あぁっ……！｣

知念が俺の手をぎゅっと握った

次の瞬間、部屋中に響き渡る大きな泣き声が聞こえた

俺と知念の目からは涙が一筋零れた

侑｢はぁ……伊野ちゃ……？｣

慧｢産まれた……知念！ありがとっ……！((ぎゅっ｣

侑｢伊野ちゃ、苦しい……伊野ちゃんも、ありがと……！｣

3154ｇの可愛い女の子

看護師さんが白いタオルで包んでこっちへ連れてきた

看｢はい、可愛い女の子で～す｣

侑｢……可愛い……！｣

慧｢わ～、ちっちゃ～い｣

侑｢侑和……やっと会えたね……｣

満面の笑みで侑和を抱っこしてる姿

それはテレビに出てる時の知念じゃない、母親の顔の知念だった

その後、知念は産後ケアだか何だかがあるから、俺だけ外に出た

ソファでは大ちゃんが寝てて、山田がこっちに気づいて明るい表情で言った

涼｢おめでとう、伊野ちゃん｣

慧｢ありがと。大ちゃん、寝ちゃったね｣

涼｢うん、疲れてたみたい｣

慧｢大ちゃんにも感謝しないと。知念のそばにいてくれたから｣

スヤスヤと寝る大ちゃんの頭をそっと撫でた

しばらくすると看護師さんが来て、知念の部屋に案内してくれた

涼｢知念、お疲れ様｣

侑｢へへ、僕頑張ったよ｣

涼｢うん、偉い偉い｣

慧｢隣のベッド使っていいかな、大ちゃん寝かせるから｣

侑｢あー、ここ貸切だし、大丈夫だと思うよ｣

山田がお姫様抱っこしてた大ちゃんを寝かせ、部屋を出て侑和を見に行った

産まれたての赤ちゃんが居る部屋はガラス張りになってて、そこから見ることができる

涼｢どれ？｣

慧｢ん～……あ、あれあれ。どうよ、可愛くね？｣

涼｢うわ、ちっちぇ～可愛い～｣

普段クールで無愛想な山田がデレになっておる！

赤ちゃんパワーすげ～……