My girl……？【nt×ar】

ワタサナイ ページ42

颯馬side




スタッフステーションに戻ると、栗色の髪の毛の男の人がいた


……あの人って……？



藤｢あ、いましたよ｣

涼｢どうも……名取先生ですよね？｣

颯｢はい｣

涼｢ちょっとお時間貰えますか？｣



大貴のメンバーの……山田さん

窓際の椅子に腰かけ、話し始めた



涼｢先日はうちの有岡がお世話になりました｣

颯｢いえ……｣

涼｢ひとつお伺いしたいのですが、有岡とはどういう関係で？｣

颯｢……え？｣

涼｢今日、大ちゃんの家に行きました。看病しに。その時、棚にあなたと大ちゃんの写真が置いてあったんですよ｣

颯｢……｣

涼｢あなたの、と思われる服や小物などはありませんでしたが、なぜか料理道具が充実していた。大ちゃんは普段料理をしないはずです｣

颯｢……｣

涼｢大ちゃんと、どういう関係なんですか？｣

颯｢それ、人違いですよ……｣

涼｢人違いなんかじゃない！大ちゃんは寝言で確かに言った！｢そうま｣って！｣

颯｢……っ｣

涼｢……付き合ってるんですか……？｣

颯｢え……｣

涼｢その首につけてるネックレスも……ほら！大ちゃんと一緒じゃないですか！｣



山田さんが俺が服の中につけている大貴とお揃いのネックレスを見て言った

俺は動揺を隠すので精一杯だった

どうすればいい……？



颯｢……だから何ですか……｣

涼｢……は？｣

颯｢僕と大貴が付き合ってるから何なんですか。あなたには何も関係ないでしょ｣

涼｢……別れろ｣

颯｢……は？｣

涼｢お前は大ちゃんを幸せにできない。俺の方ができる｣

颯｢……｣

涼｢1週間だけ待つ。大ちゃんと別れろ。それが大ちゃんの為でもあるから｣



何も言い返せなかった

山田さんはそのまま荷物を持って行ってしまった

1週間

俺にとってはその期間がとてつもなく短く感じた


絶対に

絶対にあいつだけは渡さない

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