第19話 王子面談―リヒト2― ページ22
さて、とりあえずお嬢さん方にはまた奥に行ってもらった。
「いやーごめんね。ロッティセンセーの話してたら兄のハイネセンセーのことを見てみたいってうるさくてさー」
「だからどうにかしてと言いましたのに……」
「?ロッティは彼女たちのことをご存じで?」
「あー……先ほどリヒト王子のお部屋にお邪魔したときに……ちょっと」
「…………」
兄さんの目が痛い……!
「でもロッティセンセーもロッティセンセーだよー?
色気があるってこと、もっと自覚してよね……!」
「そう……ですか?」
色気なんてないと思うけど……
男女問わず落とすことはできるけど、あれらはボディタッチや目線とかを利用した技術だし……
リヒト王子も覚えたら女性を落とすのは楽になると思う。でも絶対教えないけどね……!
「リヒト王子、彼女は鈍感なので」ボソッ
「えーあれで鈍感なの?わざとじゃなくて?」ボソッ
「……自覚がありそうでないんですよ」ボソッ
「あー……確かにそうかも」ボソッ
「二人で何を話してるんですか?」
急にコソコソ話し出して……
「ゴホンッ……先程は申しわけございません、お楽しみのところ」
あ、話を逸らされた。……まぁいいけど。
話をぶり返したいわけじゃないし。
「……いや、いいんだ。
俺もセンセー達と三人きりで聞きたいことがあったし」
「……!」
私たちに聞きたいこと……?
「ハイネセンセーって、子供みたいな外見なのに大人なんでしょ?じゃあ一体そっちはどうなって……はがっ!」
「何でそんな質問なんですか……」
「ちょ……ッセンセー!
教師が生徒に蹴りかましていいわけ!?」
「教育的指導です……」
「全く、自業自得ですよ」
「なんだよー、ちょっとした純粋な好奇心じゃんかーっ」
「「どこが純粋ですか」」
下ネタじゃないですかーやだなぁもう。
「実力テストやって頂けますか、ほら」
雑にテスト用紙を置く兄さん。
「え、俺への扱い急に酷くね?
実力テストかぁ――やんなきゃだめ?
めんどくさ―――」
「ほら、簡単な問題ですから早く終わらせてください。ね?」
「……ったくしょーがないな。ロッティセンセーに免じて真面目にやってあげるよ」
((恩着せがましい))
それでやり始めたのはいいんだけど、ペラペラしゃべっているリヒト王子。それでも手はちゃんと動いているものだから器用だなぁと、変なところを感心していた。
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cocolove420(プロフ) - あの・・・名前変換にできませんか? (2017年6月15日 2時) (レス) id: 66c6f3f00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華憐 | 作成日時:2017年5月12日 3時