【王室教師ハイネ】二人の王室教師 1 (ページ21)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:88,655 hit

第18話王子面談―リヒト1― ページ21

兄さんでもわからないなら、私にはお手上げなんだけど……

「ですから師匠……ッ」

「ブル兄いーッ
ブル兄いッ」

「リヒト！」

「！？」

「リヒト王子！？」

ビックリした……！

「お前、部屋に入るときは必ずノックを三回しろとあれほど……ッ」

「えーいいじゃん、兄弟なんだし」

「いつも言っているがッ
自分はお前のそういういい加減なところがとても許せな……」

「ブル兄ぃセンセー達借りてくね」

「え、ちょっと！」

急に手を引かれて廊下に出る。
兄さんはなぜか逆さにされて担がれてたけど……

「こら！話は終わってないぞ！！」

「逃げろー！！」

――――第五王子リヒト 14歳
甘いマスクに明るい人柄で、諸外国の王族とも親交が深い
お忍びで街へ行くことも多く、国民――特に女性からの人気を集めている――――

……っていうのは調べた内容だけど、実は下町の路地裏にあるカフェ・ミッターマイヤーで働いている。
この事実を知っているのは、本人を除いて私だけ。
……バレないようにしなければ。でも兄さんにはバレそうなんだよね……時間の問題というか。
はぁ……隠し通せたらいいんだけどね……

「センセー達を俺の部屋にご招待～っ」

「私は二回目なんですけどね……」

「そんな細かいことは気にしないの！」

「あの、王子。先生をこういう担ぎ方をするのは……」

「みんな――――っ
センセー達つれてきたよー」

「お姉様ー！」

「わっ！」

あの時スキンシップをした人……！(※5.5話ですが参照しなくていいです)

「お姉様……？」

「あっ、兄さんそこには触れないで……！！」

兄さんにあの事は流石に話せない……！！

「兄さん？じゃあこの子が王子の言ってたお姉様のお兄様で子供先生！？」

「かっわいー！」

「なでなでしたーい！」

そう言ってあっという間に兄さんを囲んでしまう。
兄さんが満更でもないような顔をしているので、ちょっとイラっとした。

「ねぇ、いつまでそんな風にしているの？
それに、また王子と話がしたいんだけどなぁ……？」

顎クイをして顔を近づける。
あ、別にキスするつもりはないから勘違いしないように。
でも元から落ちているのだから、更に落とすのは簡単だよ……フフッ←

「お姉様……わかりました……////」

「ねぇ、ロッティセンセーよく平気で出来るよね……//」

「お兄ちゃんはそんな風に育てた覚えはありません……！」←

あ、しまった兄さんが見てるの忘れてた……！←