【王室教師ハイネ】二人の王室教師 1 (ページ14)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:88,652 hit

第11話王子面談―レオンハルト1― ページ14

――――第四王子レオンハルト 15歳
「グランツライヒの白百合」と称される美貌の王子
その容姿を決して鼻にかけることはなく、誰に対しても謙虚で心優しい人格者である――――

私が新聞や街など、色んなところで調べてきたところ、こんな人物らしいんだけど……

「なんだ貴様ら、僕に言いたいことでもあるのか」

……全然違うよね。凄く気位が高い……高いと言えばエベレストだよね……なら気位エベレスト王子……？

「勘違いするな。部屋へ通してやっただけで、貴様らを家庭教師と認めたわけじゃない。
面談もなりゆきで受けてやってるだけだからな」

「「心得ております」」

面談の目的は、王子の人となりを知ること。
大まかなことはさっきまでのやり取りでわかったけれど、詳しいことは一人ずつ聞かないとね……
特にレオンハルト王子が何故家庭教師をあんなに嫌うのか気になるし。

そしてもう一つ、実力テストだ。
学力がわからなければ教えようがないし。
でもレオンハルト王子、テスト受けてくれるだろうか……

まずはコミュニケーションを取ってみようかな。
聞きたいこともあったし。

「レオンハルト王子、私たちのこと……というよりも、"教師"のことを嫌っていますよね？何かあったんですか？」

「……教師は嫌いだ」

「何でそこまで……」

「黙れ！僕にとって教師というだけで憎むべき存在なんだ……！
教師なんて……教師なんてッ

教師なんて、ニンジンやピーマンと同じくらい嫌いだ！！」

((突然緑黄野菜と一緒にされた))

突然ニンジンとかいいだして……
あ、もしかして

「王子、ニンジンとピーマンがお嫌いで？」

兄さんに指摘され、ハッとして口を塞ごうとする。
でももう遅いよ……

「あ、あの苦みとにおいが幼い頃から苦手で……
わ、悪いか！」

「案外子供なのですね、王子……」

「何を！？僕はもう15だ！もう立派な大人だぞ！
晩餐が食べられないと困るから、大好きなトルテを夕方に食べるのは我慢してるんだ！」

「それは立派(な子供)ですね、王子……」

それで見栄はってどうするんですか……

「しかしなぜそんなに教師がお嫌いなのです？」

「理由を教えてくださらなければ改善もできません。
私たちは教師として信頼関係を築きたい「教師なんか信用ならない！」レオンハルト王子……？」

「……ッ
どんな教師も目の前の僕なんて見ていない……
結局父上の顔をうかがってばかりで……
それに何より

僕は勉強が嫌いだ」

……えぇー……