【王室教師ハイネ】二人の王室教師 1 (ページ11)

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第8話反対だ！ページ11

ガチャ

「リヒト王子、ロッティ、お帰りなさい。
何か問題でもありましたか？うっすらリヒト王子の悲鳴が聞こえたような気がしたのですが」

「んーん、違うよ？
ロッティセンセーがこの男前にクラクラしたらしくて。
いやぁ俺の色気は罪だn「教育的指導！」いたぁ！」

またチョップをくらわせた。
……まぁ嘘をついたにしてはマシな方かな。
乗ってあげましょうか。

「全く……噂には聞いていましたが、本当にこんなチャラい方だったとは……さっきのこと、懲りてないんですか？」

「アッイイエゴメンナサイチョウシニノリマシタ」

何で片言？って思ったけど、さっき壁ドンしたことを思い出してすぐ納得した。
……図らずも抑止力になったんだね……
弱みを握られて、力も勝てないんじゃ形無しだもんね……何かこちらこそごめんなさい王子。

「どうやら弟が騒がしくしたようで、大変失礼した。
この三男、ブルーノが兄として心より謝罪する」

「いえいえ」

どうやらブルーノ王子は真面目そうな方だった。
良かった、話の通じそうな方がいて……！

「……ところで、事前に貴殿らについての資料を拝見したが、なぜか経歴が書かれていなかった。
お二人は一体どこの大学の出身で？」

「いいえ、どこにも。
私は大学へ通っておりませんでしたので」

「は？」

「私も大学へ通っておりません。
勉学は全て兄から教わっていたので」

「……そうか」

……？礼儀正しい方だったけど、さっき妙に冷たくなった気が……

「こちらは次男のカイだ。
兄さん、お二人に一応挨拶を」

「……先生……よろしく……」

「ええ(ﾆｯｺﾘ)」

どうやら歓迎してくれているようだ。
初めて見たときはちょっと怖いなって思ってたけど、案外優しそうな方でよかった。

まぁ少しひっかかるところもあったけれど、ひとまず全員にご挨拶ができた。

「さて、早速ですが今後の授業方針を決めるため、お一人ずつ別室にて面談を行いたいのですが……」

「その必要はない。
誰も家庭教師なんか望んでない……！
僕は教師という生き物が世界で一番大ッ嫌いなんだ。
僕は貴様らを家庭教師とは認めないからな！！」

「自分も同感だ。
学内で常に首席の自分には、大学で学んでいない家庭教師など不要だ」

「あ、そうなの？
じゃ、兄貴たちが反対なら俺もはんたーい

でもでも、ロッティセンセーはいてほしいなー」

「……」

……なるほどね