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少しお酒が入ってきた頃。
俺が気になってたことを義勝に聞いてみる。
「義勝なんかあったの?普段飲みに誘わないからさぁ?笑 相談あったらのるよ!」
「いや違うから...逆ね。今日の武正いつもと違う感じして。ミスしまくりだったしさ?なんかあったの?」
「え...」
うわっ見られてたのかよ。ミスしてた所。
俺は返答に困りビールの入ったグラスを持ち上げる。
「もしかして女性関係?」
「ブッ」
「あれ妥当?笑」
こっちを見てニヤニヤする義勝。
さらに返答に困る俺。
「ねぇそれってさTwitterのファンの子だったりするの?」
「...もしかして義勝見たの?」
「見た見たー。好きですって送ってくる子だよね?武正あの子のリプに返事してから様子がおかしいなと思っててさ。意識してるのかなって。でも武正そういうイメージないからどうなんだろって思ってたぁ」
「何だよそれ、意識するわばかやろー」
「うわっ意識しちゃうんだぁ」
「っるせぇ」
実は俺は長らく恋をしていない。
女性が苦手とかじゃないんだけど、バンドが忙しくてそれどころじゃないっていうのが本音。
好きですなんて久し振りに言われたから調子が狂ったのかもしれない。
「でさ、好きなの?」
「いやぁそれ以前にさファンの子だし顔も名前も分からないし」
「え名前くらい覚えよーよ!ちょっと貸せってぇ」
「あっちょ義勝!」
義勝が俺の携帯を勝手に取ってTwitterを開く。
「あ!リプきてるよ。名前は...Aちゃんだって」
「えっなかなか可愛い名前じゃん」
【武正さんこんばんは!
今は昔のKEYTALK TVを見ています。
武正さんすごく細いですね!w
今のあごまささんも好きですよ♡】
「あごぉぉぉ笑」
「まじ義勝うるせぇ黙れ」
「ごめ...てかねハート使ってるじゃん。もうこれ愛だよ!愛!!!love!!!!!!」
「.......」
「まぁさ俺になんでも相談しなよ!1人でためるのはよろしくないからねぇぇ」
義勝が完全に酔ってしまい、家まで送り届けた後に帰路に着いたから、家に着いたのは日付が変わってしまった頃だった。
「やばい寝ないと...」
明日は下北沢で2マンライブ。
お客さんはかなり来てくれるみたいだけど...
「Aちゃんも来るのかな?」
そう呟いてみたけれど、なんか馬鹿馬鹿しくなって俺は部屋の電気を消し眠りについた。
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作者名:ゆずぽん | 作成日時:2016年2月28日 23時