熱い思い (ページ26)

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Aside

今日は待ちに待った、KEYTALKツアーファイナル、東京公演。

...と言いたいところだけど。

私は今朝、とんでもないものを見てしまった。

「えっ、これは...」

私がTwitterでタイムラインをスクロールしていると、あるフォロワーさんのツイートに目がとまった。

【やばい、バイトしてるレストランに武正さんと彼女っぽい女の人が来た。
盗撮だめって分かってるけど思わず撮っちゃった。】

その写真に写ってる女性は私がこの前見かけたのと同じ女性で。
どうやら2人は、昨夜一緒に食事してたらしい。
写真の中の武正は女性に優しい笑顔を向けていた。

その子は鍵アカウントでフォロワーさんも少ないから炎上してる感じではなかった。

「やっぱりさ、彼女じゃん。」

4日前。

武正に素敵な女性がいることを知って泣き喚いてた私に義勝が寄り添ってくれて、義勝が私のことを好きって言うから勢いで付き合ってしまった。

もちろん、私がいちばん好きな人は今でも武正だ。

だけど、武正には彼女がいるから諦めないといけない。
私は義勝の彼女なのだから、義勝のことを好きになって愛してあげないと、義勝にも悪い。

そんな思いから、私は武正を避けることに決めた。

昨夜武正からすごく久しぶりに届いたLINE。

【A、長い間連絡してなかったね、ごめんね！
明日でやっとツアーが終わるぞー(^O^)
ツアー終わったらSAKAEYA遊びに行くね！
よかったらまたご飯行こう～！】

本当は飛び跳ねるくらい嬉しかった。
だけど、私は義勝の彼女だから、
武正を好きでいたらだめだから、

【お疲れ様。最近忙しいから休み取れない。
行けないかも、ごめんね】

可愛げないなぁ。
彼の既読はまだついていない。
私のことをどう思っているだろうか。
そればかり気になって夜はなかなか寝付けなくて、今日は数ヶ月ぶりのKEYTALKのライブで武正にも会えるのに、

「行きたくない...」

そうやって部屋にこもっているとあっという間に午後になり、
やっぱり行こうと決心した。

義勝もいるんだし。
私彼女なんだから。
義勝が輝いているところ、見届けてあげないと。

いつもはTシャツにディッキにタオルの私も、今日は地味な服装に着替えてライブハウスへ向かった。