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Aside
今日は待ちに待った武正さんとのデートの日。
張り切って待ち合わせよりかなり早めに来てしまった。
服装は、もちろんこの前武正さんがプレゼントしてくれたもの。
昨日LINEでどこに行くんですか?と質問してみたが、武正さんは明日のお楽しみだよ、と教えてくれなかった。
どうやらプランは考えてくれてるみたいで。
忙しくて時間ないのに申し訳ないな...
「Aちゃんー!ごめんね、待った?」
「武正さん!大丈夫です、さっき来たところです!」
うわぁ、お洒落。
私は思わず武正さんをを見つめてしまう。
「ならよかった...じゃあ行こうか、こっちついてきて」
「はい、あの武正さん、なんでさっきから下向いてるんですか」
「いや、Aちゃん本当にその服似合ってるね、可愛い、」
「ありがとうございます...
武正さんの服もすごくお洒落ですね、いつもどこで買ってるんですか?」
「そうそう今日は俺がよく行ってるアウトレットでショッピングどうかなって思ってるんだけど、どうかな?そこでいろいろ紹介するよ!」
「えっ本当ですか!ありがとうございます!」
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「どうぞ」
そう言いながら車の助手席のドアを開ける武正さん。
彼も運転席に座り、車が動き出す。
まさか運転姿を見れるとは思ってなかった。
お互い緊張しているのか、少しの沈黙。
「あBGM何が良い?」
「もちろんKEYTALKで!」
「はーい笑」
KEYTALKの曲の制作秘話とか他愛のない話で盛り上がっていたら、あっという間に目的地に着く。
武正さんオススメのブランドのお店に向かうけど、予想以上に人が多くて離れそうになる。
2人の距離は近く、手が微かに触れる。
「あっ...ごめんなさい!」
「え?あ俺は全然大丈夫だけどさ...
その、多いからさ離れちゃわないように繋いどく...?」
「てっ手をですか...?」
「それ以外に何があるの!笑
あーもう顔赤すぎ、罰として繋ぐから!」
武正さんはそう言うと、少し乱暴に私の手を掴んでぎゅっと握った。
「武正さんのほうが顔赤いと思いますよ?笑」
「嘘?うわ恥ずかし...」
そんな可愛い赤面する彼と過ごす時間は、人目を気にするのを忘れるほど楽しくて。
お店に入るなり一緒に服選びをする。
武正さんが迷った末に買うのを諦めた服も私はしっかり覚えておいた。
そのうちに日も暮れて、私たちは良い雰囲気のレストランに入った。
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作者名:ゆずぽん | 作成日時:2016年2月28日 23時