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山田 side
見た 、 伊野尾くん と 裕翔くん が キス してるところ 。
…… もう あんな 関係 。
素敵 な 関係
伊野尾くん の 幸せそうな 顔 。
裕翔くん の 愛らしい 顔 。
持っていた チョコバニラ と チョコミント の アイス を 落としそうになった 。
現実 を 叩きつけられた って 、 きっと こういう事 を 言うんだろう 。
「 裕翔くん 」
呟いた 筈 の 声で 気付かれた 。
「 山ちゃん ? 」
「 …… キスした ? 」
「 したよ 。 」
「 なんで ? 」
「 伊野ちゃん の 事 が 好きだから 」
もう 、 敵うはず が ない 。
お似合い の 伊野尾くん と 裕翔くん には 。
涙 が 零れた 。
零れて 止めどなく 零れていく 。
それは まるで 壊れた 蛇口 の ように 。
「 山ちゃん 泣かないで … 」
なんで そんな に 、 優しいの ?
ねぇ また 期待しちゃうじゃん … 。
「 …… 好き 、 裕翔くん 。 ずっとずっと … 好きでした ! 」
17歳 の ひと夏の恋 。
全部 貴方 に 捧げるから 。
「 ゆうと は 譲らない 。 ゆうと だけ は 渡さない 」
裕翔くん の 手 を 引っ張って 、 その 場 から 去っていった
裕翔くん と 伊野尾くん を ただ 見据えていた 。
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作者名：伊 野 尾 慧 | 作成日時：2016年2月15日 20時
