【死柄木弔】貴方に触れたい【ヒロアカ】 (ページ11)

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Episode9 ページ11

「ふわぁ〜ッ………………んん、むにゃ…………」
今は授業中だが、教科書見た瞬間に
眠気が襲ってきたので、私は只今熟睡中。

睡眠は人間の三大欲求だから仕方がない。
うんうん。

そう考えながら、すぴー、と寝ていると
キーンコーンカーンコーンと鐘が鳴った。

「…………んん、うるさい。むにゃむにゃ。」
授業が終わっても眠り続ける私。

すると、誰かがトントンと叩いた。

「ん〜？なんですかぁ？眠い」

「あぁ、悪ぃな。お前、ずっと爆睡してた
よな？ほらノート見してやるよ。」
そう話しかけて、板書したノートまで
見せてくれる彼、轟君は天使であると認識。
だって、ただ単に寝てた奴に見せてくれるん
だよ？天使か。

「うわ〜。ありがとう！この恩は忘れません
多分。」
そう言いながら再び眠りにつこうとするが、
続いて今度は、

「想磊君！授業中に寝ていてはいかんぞ！
しっかり起きて、先生方の話を聞き給え！」
ビシィッと手を振られて、真面目君に
言われた。ええと、確か名前は…………………

「飯田天哉だ！」

私の考えが分かったのか教えてくれた。
「あぁ、ごめんね？ありがとう飯田くん。
気をつけるね〜！」
そう言ってニコリと笑う。
仕方がないから今日は起きていよう。
また煩く言われたら敵わないし。

飯田君が戻っていった後に、
私の机に誰かがぶつかった。

それは、いかにもな悪役面をしている、
爆豪勝己君だった。

「ちょっと〜。爆豪君？スルーかな？
当たったんだけど〜？」
私はおーいと呼び掛ける。

「あぁ！？俺の道にいんなや！クソが！」
と言われてしまった。

はぁー！？何その態度！？

私はピキピキと顔が引き攣るのを
抑えながら、彼に向かって言った。

「じゃあ、ちょっと悪いけど…………！」

「あ？」

バタン！

「かっちゃん！？」

「爆豪君！？」

フラリと斜めに傾いて、爆豪君は倒れた。
意識を失ったらしい。

「はぁー、こんなことで個性使わせない
でよね。全く。」

そう、あれは私がやった。
だけど多分、周りからは分からない。
ただあっちが勝手に気を失ったとしか
考えられないだろう。

これまで私はそうやって、この個性を
使われてきた。