48話 ページ7
体育祭、第1種目は障害物競走。
ついに、ついに始まった…！
スタート地点から大分離れた後ろの方に並んで準備体操をする。ここで私は焦凍くんの氷と混み合う入口を回避しなきゃならない。確か氷はスタートと同時に出していた筈だから、カウントが0になったタイミングで上に飛べばいいかな。
焦凍くん対策はきっとそれで大丈夫なはず。
入口混雑は…まぁ少し経てば落ち着くでしょ。それを見計らって火玉で足元の氷を溶かしつつ進めばいい。
頭の中でこれから起きるであろうことをある程度復習していると、予告もなしに突如カウントダウンが始まった。雄英ほんとに何でもいきなりだな！
そして0になった途端──────────
貴｢……っ！！思った通り！！｣
火玉を出して上に向かって飛ぶ。それと氷が地面を覆うのはほぼ同時進行だった。
コースさえ守れば何をしてもOKという大雑把なルール。つまり、自分が勝つためなら他者への妨害もOK！という話なのである。
靴に火を纏わせ、靴底に出現させた玉で思いっ切り前へジャンプすれば、氷で動けない生徒の頭上を通り抜けて通路の外へと出ることが出来た。よし、第一関門突破！
『おおっとぉ！ここで後方にいたヒーロー科玉石が驚異的な跳力で一気に前へと飛び出したぁ！！』
｢何だ今のジャンプ力は！？｣
｢アイツほんとに女子かよ！？｣
後ろの方でそんな声が聞こえる。着地するタイミングで靴底の火玉を消し、そのままの勢いで走り抜けた。
そして私の目の前には…焦凍くんの姿。
《すげぇそっくりなんだ。俺の従姉弟に》
朝焦凍くんから言われたことがふと脳裏に浮び上がる。そっくりも何も本人だから当たり前の話だけど、私が余所余所しい態度を取るから似ている他人だと思っているのだろう。
…"前世"というトラウマがなかったらとっくの昔に話しかけてたよ。だって私もずっと焦凍くんに会いたかったし、あの日のこともちゃんと謝りたかった。
ごめんね。でも、いつか必ず会いに行くから、今はまだこのままで…。
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shelllove31(プロフ) - この作品は本当に面白くて！これからも応援してます！！ (10月18日 15時) (
レス) @page2 id: 306f7ebf5d (このIDを非表示/違反報告)
yuumin - この作品は神です！ 設定とか考えるのは難しいですよね・・・。 レーズンさんのほかの作品も読みたくなりました！ 頑張ってください。 (2022年11月24日 13時) (レス) @page2 id: a4f8ad7b79 (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - ひまさんさん» コメントありがとうございます！ひぇ、小説も絵も褒めて頂けるなんてめちゃめちゃ嬉しいです…！悔いのないように最後まで更新頑張るので、これからも宜しくお願いします！ (2021年9月5日 23時) (レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - リッパーさん» お返事遅くなってしまってすみませんでした…コメントありがとうございます！面白いと言って貰えて本当に嬉しいです。最後まで更新頑張るので、これからもどうか宜しくお願いします…！ (2021年9月5日 23時) (レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
ひまさん - あと、絵がとても上手ですね！羨ましいです。 (2021年9月3日 22時) (レス) id: 753d3bcd80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レーズン | 作成日時：2020年11月8日 17時
