55話 ページ11
だから、今のこの感情は少しイレギュラーなだけで……あれ？でも、もしこれが三奈ちゃんたちの言っていた恋心ってやつなのだとしたら、私…まさか…。
上「お前ら、付き合ってねぇの…？あの距離感で…？」
瀬「俺てっきりもうとっくに付き合ってるもんだと思ってたわ…」
貴「……えっと、なんかごめん？
実は私、今まで恋なんてしたことなくてさ。恋をしたらどうなるかとか、好きな人にはどんな感情を抱くのかとか、全く分かんなかったの。でも、女子会をして、恋心を皆に教えて貰って…今まさに私がその恋をしてることに気付いたわけなんだけど……
上鳴くん、瀬呂くん、どうしよう。私…
焦凍くんのことが、好きなのかもしれない」
叶うことなら気付きたくなかった。でもこれは、特定の人の顔を浮かべて高鳴る鼓動は、あの日教えて貰った感情とそっくり似ていた。
でも、この恋はきっと叶わない。叶っちゃいけない。だって、私は────
焦「……A、さっきの、本当か？」
刹那、嫌な予感がしてぎこちなく顔を横に向けると、いつの間にか私の病室に戻ってきていたらしい焦凍くんが、じっと熱を含むような視線で私を見ていた。
やば、私詰んだかも。
貴「え！？な、何の話かな！？」
焦「…俺のことが、好きだって。そう言ったよな、今」
うわ〜い…。誤魔化しも効かないと。あ〜そうですかそうですか、左様ですか…。うわ、これは完全に終わったな…。いや待て、そういや上鳴くんと瀬呂くんはさっきから何でそんなに嬉しそうな顔してるんですかね。こちとら叶わない恋心を自覚した上に暴露したものを焦凍くんに聞かれちゃって絶賛ピンチなうなんですけど(焦「俺もだ」
貴「……んん？え？焦凍くん、今なんて…？」
焦「俺も、好きだ。…Aのことが。
その、悪い。盗み聞きするつもりはなかったんだが、Aの病室にスマホ置きっぱなしにしてたのに気付いて戻ったら、そんな会話が聞こえちまって…」
……いや、これマジか。開いた口が塞がらないとは今の私の状態のことを言うのだろう。え？今焦凍くん、私のことが好きって言った！？ついに私、気管支どころか耳までおかしくなったの！？
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レーズン(プロフ) - ユリの花さん» コメントありがとうございます！感動してもらえて良かったです…！ハンカチをどうぞ！(？？)3部も更新始まりましたので、是非最後まで宜しくお願いします ー！ (2021年8月23日 22時) (
レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
ユリの花(プロフ) - もう途中から泣きながら読んでました…。続きが楽しみです。頑張って下さい！ (2021年8月23日 0時) (レス) id: 871fb938ae (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - あいのみさん» コメントありがとうございます！うわああああハンカチをどうぞ！(？？)好き嫌い別れそうなこの作品をここまで読んでくださり本当に嬉しいです…！でもまだ3部がありますので、もし良ければ3部の方も宜しくお願いしますっ！！ (2021年8月22日 23時) (レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - なつみさん» コメントありがとうございます！あっやっぱり書いてた方がいいですかね！？生きるのか否か予想しながら読む人もいるかと思って「好き嫌い別れます」とだけ書いてたんですが…そうですよね、はっきり書いた方が分かりやすいですからね…！ご指摘もありがとうございます。 (2021年8月22日 23時) (レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - 浜辺海さん» コメントありがとうございます！予想してくださってるの凄く嬉しいです！ネタバレになるので詳しくは言えないのですが、何があるかは是非3部で確認して頂けたらと思います！読んで下さり本当にありがとうございます！！ (2021年8月22日 23時) (レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レーズン | 作成日時：2021年8月21日 23時
