11話 ページ12
いつ見られていたのかは定かじゃないけれど、長年一緒に暮らしていた姉弟だからこそ分かる変化ってものなのだろうか。
私が気付かなかっただけで、本当は私を気にかけてくれていた…？少しは自惚れていてもいいのかな。
冷｢…ところで、そろそろ来るんじゃない？病室戻らなくていいの？｣
冷さんにそう言われハッとした。そうだ！確か今日は誰かを連れてくるとか言ってたっけ！？マズイ、早く戻らないと！
貴「じゃあ私はこれで！あ、冬美ちゃん。私、ほんのちょっとだけど勇気出たよ。もう少しだけ頑張ってみるね！」
冬｢うん！その意気！｣
時刻は午前十時前。すっかり元気になった私はベッドに腰かけ、その時を待っていた。
暫く待っていれば二、三回ほど扉をノックする音が聞こえて、僅かだけど誰かと話しているような声も聞こえる。
貴「はーい、いるよ〜！」
スライド式の扉が開かれ、そこにいた想像通りの訪問者に顔が緩んだ。
焦｢おはよう、A。…元気か？｣
貴「焦凍くんおはよ！まだ完全じゃないけど、今はすっかり元気だよ！」
焦｢そうか、良かった｣
貴「ところで、会わせたい人っていうのは…」
言いかけて焦凍くんの斜め後ろにいた"彼"と目が合った。緑色のモサモサ髪で顔にそばかすが付いた、可愛い感じの男の子。
出｢みっ、緑谷出久です！えっと、僕は轟くんのクラスメイトで…！｣
貴「…え？あ！貴方が緑谷くんですか！？毎回焦凍くんの話に出てくるので会いたいなと思ってたんです！！ウワ〜会えて嬉しいよ！！私は虹川A！気軽にAって呼んでね！」
出｢え、えええ…！？ね、ねぇ轟くん、何か僕が思ってた反応と違うんだけど、君は一体この方に何を話したの？｣
焦｢特に大したことは話してねぇが、緑谷はすげぇ奴だってのが分かる話は結構したな｣
貴「も〜その中に泣いちゃった話もあってさぁ〜！あ、ねぇ、迷惑じゃなかったら出久くんて呼んでもいい！？」
出｢病弱だって聞いてたけど君めちゃくちゃ元気だね！？え、あ、う、うんっ、お好きにドウゾ！？｣
案外女子と関わることに慣れていないのか、両手で彼の手を包んでブンブン振ると顔を赤らめてキョドり始めた。どうしよう、この子めちゃくちゃ可愛い。
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レーズン(プロフ) - 雨色の水滴さん» コメント、応援ありがとうございます！私にしては珍しくギャグじゃないのでおかしくないか不安だったんですが、感動しましたとその言葉で嬉しくてつい顔がニヤけてしまいました…←これからもどうか宜しくお願いします！ (2021年8月22日 11時) (
レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
雨色の水滴 - めっちゃ感動しました!!応援してます!! (2021年8月22日 0時) (レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - 名無し35021号さん» コメントありがとうございます！深夜テンションとかいうノリで出したのですが温かいコメントでめちゃくちゃ励みになりました！時間が許す限り更新していくので、これからもこの作品を宜しくお願いします！ (2021年8月21日 21時) (レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
名無し35021号(プロフ) - 初コメ失礼します。もうめちゃくちゃ感動します！続きが楽しみになるような作品で面白いです！これから無理しない程度に頑張ってください！応援してます。 (2021年8月21日 18時) (レス) id: b931d3e819 (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - あかりさん» コメントありがとうございます！うわあああそう言って頂けると凄く励みになりますっ！最近中々出歩けないですからね…(泣)お知らせでも言いましたが時間が許す限り更新していくので、これからもこの作品を宜しくお願いします！ (2021年8月21日 16時) (レス) id: ec6c9ca54e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レーズン | 作成日時：2021年8月21日 0時
