75話 ページ20
開始早々、轟くんは途轍もなく大きな氷を僕に向けて放ってきた。本当に炎は使わないつもりなのだろうか、ならば。
貴｢…あはっ｣
そこらへんの生徒ならまともに食らって負けてただろうけど、僕にはこんな個性何てことない。頭上でずっとエネルギーを貯めていた光の力を氷に向けて放つ。
今日が晴天なのは好都合だ。ピカピカの本気を見せつけられる！
氷は光の熱に負け、僕の前で水になった。轟くんが続けて放ってくるけど全部無意味。
貴｢それが本気？まだ行けるでしょ！？｣
今度は僕からの攻撃。光は身体中の何処からでも放つことが出来て、かつ、指から放つ光が一番威力がある。指を構えれば、また氷の塊が飛んできた。
うぅーん、何とかして炎を使わせたいけど、これだけじゃ氷の威力を強くされるだけで炎の出番がないな。何かいい方法は…
この時の僕は考えることに熱中していて轟くんが放った試合最大級の氷の壁に気付いていなかった。
轟｢試合中に考え事か？余裕だな｣
貴｢寒っ…！？何、これ｣
轟｢これならあんたの個性でも壊すのに時間かかんだろ。悪ぃが、負けてもらうぞ｣
完全に逃げ場を封じられた。氷の壁の中には僕と轟くんしかいない。
貴｢絶体絶命のピンチ…とでも言うと思った？｣
轟｢！？｣
誰にも見られていないなら、彼に炎を使わせる最短の方法があるのだ。この姿の時に使うのは初めてだけど、どうせ彼も記憶を弄られたら僕の個性が2つあるって…分からないだろうし。
幼い頃に先生から教わって身に付けていた身体能力を使って、一瞬にして轟くんの目の前にまで詰め寄り、轟くんの額に手を添えた。
貴｢記憶操作…"君は炎を認めて…炎に対する憎悪を忘れなさい。君は…氷だけでは勝てない"｣
それは一瞬の出来事だった。
少しふらついた轟くんからは炎が放たれ、真後ろの氷の壁を突き破ったのだ。
上手いこと記憶を操れたみたい。
轟｢あんた、強いな。控え室で氷しか使わねぇっつったけど、炎も使わねぇと本気で来るあんたに失礼だしな｣
貴｢…そうでなきゃね｣
頑なに炎を使おうとしなかった轟くんが、今使っている。その事実にAクラスを始め多くの生徒が驚いてるけど、その理由を知ってるのは僕のみ。氷の壁が役に立った。
何事も無かったかのように2つの個性を使う彼は何処か吹っ切れたような顔をしていた。
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レーズン(プロフ) - ねじるさん» お部屋に連れ込まれた後のお話は皆様の想像にお任せします(笑)読んで下さりありがとうございました！ (2019年2月6日 20時) (
レス) id: 37f28520be (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - ミオさん» あ、ほんとですね！サポート科の発目さんです！直してきます、大変失礼致しました汗 (2019年2月6日 19時) (レス) id: 37f28520be (このIDを非表示/違反報告)
ミオ - 発明科じゃなくて、サポート科では？ 間違えてたらすいません。 (2019年2月5日 0時) (レス) id: 430aa801dd (このIDを非表示/違反報告)
ねじる - 弔くんヤる気満々だね← (2019年2月3日 21時) (レス) id: b17a466711 (このIDを非表示/違反報告)
レーズン(プロフ) - 紫苑さん» そうです！あれです！(笑)更新お待たせしてしまいすみません(泣)そこまでのシナリオは完成しておりますので早く書きたくてワクワクしております(笑)これからも相変わらず亀更新貫くと思いますが、楽しんで貰えるように頑張りますので！これからも宜しくお願いします！！ (2018年8月11日 19時) (レス) id: 9587b60f32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レーズン | 作成日時：2018年2月11日 14時
