【ヒロアカ】どうやら私は、とんでもない所に生まれてきたようです。【番外編】 (ページ10)

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秘密ごとはツラいぜ☆ ページ10

いい？焔使、令華。

貴方たち2人が私たちの子供だと周りにバレらすのは別に構わないけど、なるべく慎重にね。

かなり騒がれるかもしれないし、場合によったら距離も置かれちゃうかも。この人なら言っても大丈夫って確信がある人物だけにすること。それ以外は基本的に秘密だよ。

これは自分たちがまだ幼稚園児だった頃、母親の心操Aがよく口にしていた言葉だ。

秘密ごとは昔から得意ではあったが、それは両親があまり自分たちに関わってくる場面が少なかったからであり、今回のような焔使のクラスの担任になるなどボロを出せばすぐバレるといった状況にはならなかったからである。

……いや、無理ゲーだろこれ。

蒼「何でそんな嫌そうな顔してんのお前。クラフィアンのことあんなに好きだって言ってたのに」

焔「好きっちゃ好きなんだけど……まぁ、ヒーロー目指してんのにオタクみたいな反応してしまいそうで複雑というか……」

蒼「真面目かて！！別にちょっとくらいは良いんじゃね？推されて嫌な気分になる人いねぇっしょ」

スマン蒼湖、半分本音で半分嘘だ。

そんなことを今の焔使が言えるはずもなく、視界の端で「メンゴ〜」と言わんばかりに手を合わせ、ジェスチャーで謝罪してくる我が母を華麗にスルーする。凡そ根津校長先生から指示があったんだろうが、黙ってた件については帰省したら文句大会だな。

まぁ正直な話、蒼湖には言ってしまってもいいと焔使は思っているわけなのだが、問題は自分の妹にその話をしないかだ。

蒼湖の妹は令華と親友らしい。話してしまえば身分を隠したいと願う令華に影響が出かねないだろう。

これらをすぐ脳内で整理し、焔使が出した結論は。

"自分からはセーフティとクラフィアンの子供だと誰にも言わない"

これであった。