彼と吸血鬼の恋さんっ！

第109話 ページ38

pppppp…pppppp…

盾の携帯が再び鳴る。

盾「あれ、家からだ((ﾋﾟｯ

もしもし、何？…は？拓人が熱出した？…いや迎えって俺、仕事中…あー、分かった分かった！迎えは行くから家連れて帰ればあとはそっちで面倒見られる？

……うん、じゃあその方向で…((ﾋﾟｯ」

どうやら盾のお母さんだったみたいだ。

弓「拓が何だって？」

盾「あぁ悪い…息子が園で熱出したって。迎えに寄らせてくれ」

あらま。拓ちゃんが熱か

じゃあこのまま帝一瀬学園附属幼稚園に寄る流れだね。拓ちゃんに会うのは1年ぶりか〜大きくなってるんだろーな〜(°´˘`°)







盾「すみません、息子のお迎えに来ました」

盾が幼稚園に入って行く。

真「子供って幼稚園生なのか」

貴「奥さんはね、すっごく綺麗で優しい人だったのよ」

真「…あ」

わざと過去形にすると真昼は何かを思い出したかのように呟き、俯いてしまった。

貴「…やっぱり、私の過去の記憶にその場面が出てきたんだね」

真「うん…何かあったんだなって…」

”吸血鬼に殺された”という情報は流れなかったのか曖昧に言ったな。

貴「その話は、今はよそう。…いつか、覚悟ができたら詳しく教えてあげる」

真昼に聞こえるか分からない程度に呟くと

真「…うん」

真昼も小さく頷いた。

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