94話。貴方side ページ45
太「それを見抜く能力も、それが異能力ならば、それは現象だ。それ以上でもそれ以下でもない。だが、本人の推理力であるとすれば話は別だ。乱歩さんが過去に解決した事件は十や二十ではない。」
なるほどね。たしかに異能力ならば、どうってことないのかもしれない。だってそういうものだから。
太「それらすべての事件において、一見しただけのわずかな情報から真相を一瞬で見抜きそして、ただの一度も推理を外さなかったことになる。実に偉大な御仁だね。」
改めて聞くと乱歩さんの凄さが判る。
だがしかし、俺はいまだにあの乱歩さんが26歳とは信じきれていない。
江「こらー、案内係たち!僕一人じゃ探偵社に帰れないでしょうが!」
そうでした。だから俺も付き添いできたんだった。
太宰さんよりも先を歩いていた乱歩さんが振り返り、俺たちを大声で呼び掛けた。
敦「なんとなく判りました。探偵社の皆が乱歩さんを信頼している理由が。」
太宰さんはその言葉に微笑んだ。
先の方では歩き出した俺たちを見て乱歩さんが満足そうに笑った。
江「僕がよければ全て良し!」
この先、また芥川との交戦のような危険もあるだろうし、もっと命の危機に瀕することもあると思う。
それでも俺はこの探偵社を抜けようなんて思うことはない、なんとなく思った。
乱歩さんや太宰さんのような頭脳は持ち合わせてはいないし、異能力もまだまだ操りきれていない。
けれど自分にも何かできることを此処で見つけてみたいと思った。
『乱歩さん、太宰さん、中島さん。これからも宜しくお願いします!』
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空李(プロフ) - かなとさん» すみません、ご指摘ありがとうございます。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 154a99d2ca (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年5月9日 18時) (レス) id: 483535372f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空李 | 作成日時:2019年5月9日 17時