86話。貴方side ページ37
太「まあまあ刑事さん、乱歩さんは終始こんな感じですから。」
そこで漸く太宰さんが二人の間に入って、二人の言い合いを落ち着かせようとした。
よかった、暴力沙汰にならなくて。初仕事が暴力沙汰で終わるなんて俺は嫌だよ。
江「なにしろ僕の座右の銘は"僕が良ければすべてよし!"だからな!」
なんとなく納得した。そう言い切ってしまえる自信も合わせて納得だ。
隣にいる中島さんも同じようなことを思ったのだろうか。
太「やれやれ。」
口ではそう言っているが顔の表情とは合っていない。まるでこうなると最初からわかっていたようだ。
『太宰さん、これ、大丈夫なんですか。』
太「ん?何がだい?」
『いや、なんか険悪ですし、こんなことよりも先に犯人を探すことを優先した方がいいんじゃないかなって、』
太「そうだね、まあ、見ていたまえよ。ちゃあんと、我が社の名探偵が解決するから。」
『はあ。』
中島さんも少々不安そうだ。まあ、同行した上司が警察と喧嘩始めたら誰だって不安になるよね。
箕「そこまで云うなら、見せてもらおうか。その能力を。」
江「おや?それは依頼かな?最初から素直に頼めばいいのに。」
箕「なんの手がかりもないこの難事件を相手に、大した自信じゃないか。60秒計ってやろうか。」
江「そんなにいらない。」
あからさまに馬鹿にしたような口調の箕浦さんの申し出を断り、乱歩さんはニヤリと笑ったあと、懐から眼鏡を取り出した。
乱歩さんは視力が悪いのだろうか。いったい、何故今眼鏡を取り出したのだろうか。
太「よく見ていたまえ敦くん、Aくん。これが探偵社を支える能力だ。あの眼鏡をかけると乱歩さんは超推理のスイッチが入る。」
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空李(プロフ) - かなとさん» すみません、ご指摘ありがとうございます。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 154a99d2ca (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年5月9日 18時) (レス) id: 483535372f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空李 | 作成日時:2019年5月9日 17時