81話。貴方side ページ32
クレーンによって吊り上げられたのは本日で俺の上司となった太宰さんだった。
太「やあ、敦くん、Aくん。これは奇遇だねぇ。」
敦「ま、また入水ですか?」
『入水?!』
出会ったときから心中、心中とは言っていたけれどあれ、本気だったんだ。
最初の頃は俺が女と勘違いされていたために心中に誘われたんだった。あれを押しきられていたら俺は太宰さんと男同士で心中していたということか。
危なかった!思わずぞっとしてしまった。
太「いやあ、独りで入水なんて、もう古いよ、敦くん、Aくん。私は確信した。やはり死ぬなら美人との心中に限る!」
入水に古い、新しいってあるのだろうか。
その言葉を聞いた警官たちが顔をひきつらせている。
それもそうだ、今回の事件は殺人事件なのだから。
太「ああ、心中!この甘美な響き!それに比べて、一人この世を去る寂しさの、なんと虚しいことだろう!というわけで、一緒に心中してくれる美女、ただいま募集中!」
Aくんの件は本当に残念だよ、とか聞こえた気がするが気のせいだ。きっとそう。
しかし、太宰さんは吊るされたまま話続けているが大丈夫なのだろうか。頭に血が上ったりしてないの?
敦「じゃあ、今日のこれは?」
太「ふっ、これは単に川を流れていただけ!」
ものすごく迷惑だ。今回のように捜査の妨げになることはもちろん、日常的に川を人が流れていたら驚いてしまう。
太「ところできみたち。こんなところで何してるの?」
『仕事です。』
太「仕事?なんの?」
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空李(プロフ) - かなとさん» すみません、ご指摘ありがとうございます。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 154a99d2ca (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年5月9日 18時) (レス) id: 483535372f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空李 | 作成日時:2019年5月9日 17時