60話。国木田side ページ11
国「は?」
与謝野女医による治療を受け終えた新人、中島敦の様子を見ているととんでもない事態になっていた。
国「もう一度言ってくれ。」
太「だからぁ、本日付で我が社の社員となりました、国枝Aくんでーす!」
Aが武装探偵社に入っただと?Aは異能力を持たない一般人だ。ナオミのようにバイトの事務員として雇うことになったのか?
太「役職は我々と同じ調査員だよ。」
国「はぁ?!」
パリーンという音と共に眼鏡が飛び散ったが今はそれどころではない。
国「何故異能力を持たないAが調査員なのだ!」
太「Aくんは異能力者だよ?」
国「は。」
Aが異能力者?何故太宰が知っていて従兄の俺が知らないのか。
太宰の俺をからかうための嘘なのだろうかと思い、Aの方を見ると気まずそうに俯いていた。
国「どういうことなんだ、A。この包帯男の言うことは本当なのか。」
『今まで黙っていてごめん。俺が異能力者っていうのも、武装探偵社に調査員として入社したのも本当。俺が異能力者だっていうのは両親しか知らなかったことだし、人にあまり言いたくなかったから。』
国「そうだったのか。しかし、本当に入社するのか?探偵社は荒事を引き受けることが多い、怪我の絶えない、命の危険に陥ることもある。それでも入るのか?」
Aの決意は変わらないようだ。うつむいていた顔を上げ、真っ直ぐに俺を見上げる目からそれが伝わってくるようだった。
『俺は自分を変えたい。何も出来ないままなのは、嫌なんだ。』
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空李(プロフ) - かなとさん» すみません、ご指摘ありがとうございます。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 154a99d2ca (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年5月9日 18時) (レス) id: 483535372f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空李 | 作成日時:2019年5月9日 17時