The Dinner [セカオワ・なかじん] ページ33
『もぉー、遅いっての!』
『ごめん、ごめん…なかなか見つからなくてさ』
『途中でばれちゃったけどね(笑)』
『なんだって?!』
『ま、でもどうにかぺちゃんこにして食べちゃったから別に問題はないよ』
あぁ、なるほど。
道理で皆のシャツやらなにやらが真っ赤になっているわけだ。
LOVEだけは、お面の所々に飛び散った跡がついているけど……
『もう、LOVEだけおやつを食べたのよ?ズルいにも程がある』
彩織ちゃんはクワッと牙をむけてみせた。
『まぁまぁそんなに怒るなよ、彩織ちゃん。帰ったら僕がもっと美味しいディナーを作るから』
『なかじんの手料理!!早く食べたいわぁ』
彩織ちゃんがウキウキとしながら車のドアを開けた。
すると、
『ニンゲン臭い』
女の子(?)にも関わらず、ワントーン低い声で何かに気がついた彩織ちゃん。
僕はきっと、アレのことだろうと思い、心臓が張り裂けそうになった。
というか、僕たちのこれは心臓なのだろうか。
『ま、気のせいか♪』
ふぅ…………。
なんとか逃れられた。
なんだか、このまんま帰るのには気が重たいな……。
ディナーも上手く出来る自信がない。
あれ?
なんでニンゲンでもない僕がこんな感情をもってるんだろ………。
すごく不思議に思ったとき、
ふと、
彼女の顔が頭に浮かんだ。
"別に、貴方を見ても何も驚かないわ。"
あのときも、彼女はそういって、僕に笑顔を向けた。
しちゃいけないのはわかってる。
僕らは
ニンゲンと、人喰い。
そんなのわかってる。
でも、してしまったんだ。
僕は君が好きだ。
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あすか - ゲスの極み乙女の小説お願い致します (2017年3月17日 22時) (レス) id: 1a722e77b4 (このIDを非表示/違反報告)
Rihu(プロフ) - guitarのまーくんかっこよすぎます,… (2017年2月12日 23時) (レス) id: 69d8711b64 (このIDを非表示/違反報告)
黒きゃん(プロフ) - なかじん!めっちゃ良かったですよ!!!!!!セカオワっぽいファンタジックなお話読めて嬉しいです^^ありがとうございます!!!! (2016年8月12日 3時) (レス) id: 4804dd2dcd (このIDを非表示/違反報告)
安元檎璃子(プロフ) - Polluxさん» うおおおおおおっ!!!!関西弁の彩織ちゃんみたかった……。こっちでは、LOVEさんがトークで噛みまくりでしたよwww京セラ、当たるといいですね!私も、ナゴヤドーム当選祈願です(笑) (2016年7月4日 21時) (レス) id: f98a05b2e7 (このIDを非表示/違反報告)
Pollux - 安元檎璃子さん» そうでしたか!私は大阪城ホールでした!さおりちゃんが関西弁で。。えげつなく可愛かったです。ええ。来年、京セラ行けるだろうか。。welcome京セラドーム!! (2016年7月3日 22時) (レス) id: dbf963be5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:安元檎璃子 | 作成日時:2016年5月2日 2時