summer [ドロス・川上洋平] ページ24
*洋平 Side*
俺が立ち止まった先にいたのは、あんぐりと口を開けて立ち尽くす、少女。
隣には、いつもライブを前の方の席で見てくれている少年が。
姉弟かなぁ?
なんて思ったけど、あんまりそこは気にしないことにした。
撮影中だけど、まぁ、こんぐらいの会話なら編集してカットしてくれるよね。
「そういえば、いつもライブ見に来てくれる子だよね、君」
後日、放送された際にはこの会話はカットされていました(笑)。
いやー、しっかしなんだろな。
あの女の子に会ってから、すっごい胸の辺りが痛い。
自分の心臓辺りを摩っていると、
「どうしたの?胸痛いの?」
ヒロが何本目かのビールの蓋を開けて言った。
「うん。あの子に話しかけてからなんか痛い。てか、飲み過ぎw」
「あぁ、それか。ま、今回ので落としちゃえばいいじゃん。多分、そういう痛みだと思うよ、それ。」
「え、うそ。そっち?」
「自分に鈍感だねぇ〜◎」
ヒロはニヤリと笑うと、ビールを口に運んだ。
「落とすなら、Dracula laでやれよ?それ以外のチャンスないからな」
ポンポンと肩を叩いて去っていく。
「………酒くさ」
ほんのりと残るヒロのビールの匂いが鼻をかすめた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『いくぜぇぇぇぇええええっ!!!!!!!』
そうこうしている間に俺たちの出番になった。
どこにいるかな?
いつのまにかずっとあの子を探していた俺は、途中で歌詞を間違えそうになってしまった。
『いやぁしかし皆さん、気づきました?洋平が歌詞間違えかけたとこw』
MCの時にヒロがマイクを通して聞いた。
どこー?
とか、
あぁ、やっぱりかー
みたいな声が聞こえてくる。
間違えかけたのは自分が一番わかってんだから、あんまりいじらないでよ。
洋平、泣くよ?(笑)
『もー、やめましょうよその話題w』
いや、まじで。
と思いながらヒロにツッコミを入れつつ、さっきようやく見つけたあの子の顔をチラッと見てみる。
あ、笑ってる。
可愛いと思ったのは秘密。
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あすか - ゲスの極み乙女の小説お願い致します (2017年3月17日 22時) (レス) id: 1a722e77b4 (このIDを非表示/違反報告)
Rihu(プロフ) - guitarのまーくんかっこよすぎます,… (2017年2月12日 23時) (レス) id: 69d8711b64 (このIDを非表示/違反報告)
黒きゃん(プロフ) - なかじん!めっちゃ良かったですよ!!!!!!セカオワっぽいファンタジックなお話読めて嬉しいです^^ありがとうございます!!!! (2016年8月12日 3時) (レス) id: 4804dd2dcd (このIDを非表示/違反報告)
安元檎璃子(プロフ) - Polluxさん» うおおおおおおっ!!!!関西弁の彩織ちゃんみたかった……。こっちでは、LOVEさんがトークで噛みまくりでしたよwww京セラ、当たるといいですね!私も、ナゴヤドーム当選祈願です(笑) (2016年7月4日 21時) (レス) id: f98a05b2e7 (このIDを非表示/違反報告)
Pollux - 安元檎璃子さん» そうでしたか!私は大阪城ホールでした!さおりちゃんが関西弁で。。えげつなく可愛かったです。ええ。来年、京セラ行けるだろうか。。welcome京セラドーム!! (2016年7月3日 22時) (レス) id: dbf963be5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:安元檎璃子 | 作成日時:2016年5月2日 2時