manager [ドロス・川上洋平] ページ19
「誰にLINEしてんの?」
私がヒロさんのことをグループLINEに送っていると、私よりもなん10センチも高い洋平君が顔を覗きこんできた。
さすがに驚いた。
「っ‼ちょっとぉ、急に覗かないでよ…」
「あ、照れてる?」
「て、照れてない…」
「照れてるでしょー♡」
「だ、だから!!」
思ってもいないことが口に出る。
照れてないとか言ってるけど、実際、普通に照れてる私。
そりゃ、目線上げたら洋平君の顔が目の前にあるんだよ?
照れるに決まってるじゃないか。
そんなことを悶々と考えていると、突然視界が暗くなる。
「………照れてるんだろ?」
洋平君のドスの効いた低い声が耳元で聞こえた。
「……よーへい……くん?」
「今日に限ってなんで若干ツンデレなの」
「だ、だって……」
こんなライブ会場の舞台裏でイチャコラなんてしたら………
「見つかんないよ、そう簡単には」
いつもそうやって図星をついてくる。
だから甘えちゃうんじゃない。
「洋平君……」
ぎゅっと抱き締め返す。
洋平君が一瞬驚いた顔をした。
「好きだよ…?」
「っ………なにそれ、反則じゃない?」
「洋平君の方が反則だよ。私の顔急に覗いてきたりして」
「あれはしょうがないじゃん、ちょっと嫉妬したんだもん」
「え?」
「だって俺が目の前にいるのに、別の男にLINEしてるのかなって思って」
「ふふっ」
「なんで笑うんだよ」
「可愛いなぁって(笑)でもそんなに嫉妬しなくても大丈夫だよ」
「?」
「だって、私には洋平君しないないから♡」
「っ………もぉ無理。心臓苦しくなるからやめてよ…」
切羽詰まった彼の顔。
やっぱり可愛いな、洋平君。
と思ったのもつかの間。
「んっ…………」
唇を塞がれた。
甘くて、少し強く押し付けるようなキス。
洋平君のキスだ。
「よし、充電完了。アンコール行ってくるね」
「行ってらっしゃい。最後までしっかりね」
私のおでこに軽くキスをした彼は、机の上においてあった新しいシャツをクシャッと掴み、ステージへと戻っていった。
私は[Alexandros]のマネージャー。
そして、
洋平君の彼女である。
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あすか - ゲスの極み乙女の小説お願い致します (2017年3月17日 22時) (レス) id: 1a722e77b4 (このIDを非表示/違反報告)
Rihu(プロフ) - guitarのまーくんかっこよすぎます,… (2017年2月12日 23時) (レス) id: 69d8711b64 (このIDを非表示/違反報告)
黒きゃん(プロフ) - なかじん!めっちゃ良かったですよ!!!!!!セカオワっぽいファンタジックなお話読めて嬉しいです^^ありがとうございます!!!! (2016年8月12日 3時) (レス) id: 4804dd2dcd (このIDを非表示/違反報告)
安元檎璃子(プロフ) - Polluxさん» うおおおおおおっ!!!!関西弁の彩織ちゃんみたかった……。こっちでは、LOVEさんがトークで噛みまくりでしたよwww京セラ、当たるといいですね!私も、ナゴヤドーム当選祈願です(笑) (2016年7月4日 21時) (レス) id: f98a05b2e7 (このIDを非表示/違反報告)
Pollux - 安元檎璃子さん» そうでしたか!私は大阪城ホールでした!さおりちゃんが関西弁で。。えげつなく可愛かったです。ええ。来年、京セラ行けるだろうか。。welcome京セラドーム!! (2016年7月3日 22時) (レス) id: dbf963be5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:安元檎璃子 | 作成日時:2016年5月2日 2時