チョコレートが七十八個 ページ35
私とトシは双子である。
私と銀時は幼馴染である。
この2つの矛盾点に気が付いた新八くん。そりゃあそうだ、でなきゃ銀時とトシが幼馴染ということになってしまうのだから。
新八くんのその言葉を聞いた桂はふむと頷く。
「A、お前は本当に土方と姉弟なのか? お前と初めて会ったときには、既にいなかったと思うのだが」
「何かあったんですか? その、余計なお世話だとは思うんですけど……」
控えめに聞いてくる新八くん。私は立ち話はなんだから、とソファに座らせてもらった。私、桂、向かいに新八くんと神楽ちゃんという配置で座り、先程渡した手土産を4人で食す。
団子を1本平らげたところで、新八くんと桂の質問に返答する。
「私とトシが姉弟ってのは本当のことだよ。ヅラと出会ったのは私が先生に拾われた後だったからってだけのことでさ」
「拾われたってどういうことアルカ? まさかA、パピーとマミーに捨てられちゃったアルカ!?」
私がそう言ったと同時に、大きな青い瞳を真っ直ぐに向けて、机をバンッと叩く神楽ちゃん。机はミシッと鳴ってヒビが入った。
「ハハ、まさか。……別に捨てられたとかそういう暗い話じゃないから、ちょっと拍子抜けするかもしれないけどね?」
そう前置きをしてからお茶を啜る。新八くんと神楽ちゃんが不安そうに見つめる中、コトリと湯のみを置く音が静かに響いた。
「私とトシって普通の家庭じゃなくてさ、所謂妾の子ってやつ? それで───」
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時は遡り20年程前。
武州の名家・土方家の妾の子として生まれたのが私と十四郎だった。この2人の存在が発覚したのが、父親という存在が居なくなってからのこと。
母親の死後、私らは土方家に引き取られ、長男である為五郎兄さんに可愛がられた。私と実の母以外に心を開かなかったトシも彼だけは慕っていた。
いつものように、私とトシと為五郎兄さんの3人で村の付近を散歩していた時のこと。その日は普段よりも寒く、厚着をして出掛けていたのを覚えている。
寒さで耳の奥がキィンと痛み、手が赤く染っている。寒さが苦手な私は兄さんに「もう帰ろうよ」と伝えたが、トシは「もう少しだけ」と言って私の手をギュッと握る。
「Aはどうしたい?」
と兄さんは聞いてくれたが、トシが言うなら……と私はトシの意見を肯定し、トシの手をギュッと握り返した。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー食べ物……かもしれない!
誰かのもんじゃ
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梍鵺(プロフ) - 梨音さん» 今回もダークマターでした。呪われているのでしょうかね…。しかし、ダークマターって作れるものなのでしょうか?(笑)寿司を作る時も妙さん、ダークマターになっていたのでね…ある意味才能(笑) (2019年10月16日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
梨音(プロフ) - 梍鵺さん» なんですって!?可笑しいですね…一応十種類以上ある筈なのですが…。ま、まぁ、お妙さんの手料理を振る舞われている訳ですから、きっとお気に入りなんでしょう!! 今回はどうでしょう?もしまたダークマターでしたら、実際に作ってみては?← (2019年10月16日 22時) (レス) id: 2014aa6b49 (このIDを非表示/違反報告)
梍鵺(プロフ) - 梨音さん» 今日のラッキー食べ物もダークマター!?!?ほっ他のもあっありますよね?妙さんに嫌われているのでしょうかね?近藤さんよりはマシだと思うのですがね…。G(生命力がゴキブリ)と同類…考えたくもねーや← 人生リセットボタンならぬ人生リセット食べ物ですね() (2019年10月15日 21時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
梨音(プロフ) - 梍鵺さん» なんと…! ……最近、嫌な思い出はありませんか?そんなときは、ダークマター! 嫌な記憶がさっぱり抜け落ちます!もれなく良い思い出も消え去りますが…。人生のリスタートには、ダークマターが必需品です!! …何を言っているんでしょう。 (2019年10月15日 20時) (レス) id: 2014aa6b49 (このIDを非表示/違反報告)
梍鵺(プロフ) - 続きも気になりましたが…ラッキー食べ物がダークマター…だと!? (2019年10月13日 16時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨音 | 作成日時:2019年7月21日 21時