【銀/魂】戦場を嫌う黒い鬼 弐【坂/田/銀/時】

チョコレートが五十七個 ページ14

あれから暫く世間話で盛り上がり、嗜む程度にお酒を飲んだ。弟をもつ姉同士ということもあり、共感出来る話も多く、私たちはすぐに打ち解けることが出来た。


「やっぱりこんな良い人はムサイ男共には勿体ないわ! どうかしら、今すぐやりたいことがないならうちで働いてみない？ 貴方ならすぐ頂点に登り詰められるわよ？」

「アハハ……お誘いありがとう。でも、お生憎様やりたいことはあってさ。……小さい頃からの夢なんだけど、寺子屋の先生になりたいんだ。何年、何十年かかったとしても、あの師(ﾋﾄ)みたいな先生に……」


私たちを繋いでくれた彼のことを思いながら、規則正しい寝息の銀時の頭を撫でる。


「まあ、それは残念だわ。でも、Aさんならなれると思いますよ。だって銀さんが……いえ、やっぱりなんでもないわ」


笑いかけてくれた妙ちゃんに微笑み返しながら、膝にのっている銀時の頭を退かし立ち上がる。


「そろそろお暇(ｵｲﾄﾏ)するね。真選組(ｳﾁ)の用件も終わっただろうし……彼らを連れて帰らないといけないから。……あ、料金は松平公にツケといて」


妙ちゃんに背を向け、気絶中の近藤さんに近づく。その時、ふと思いつき「あーそうだ」と言いながら妙ちゃんの方に振り返った。


「今ならこのアホも一緒に連れて帰っちゃうけどどうする？コイツの仕事がまだあるなら叩き起すけど……」


すると、妙ちゃんは少し悩む素振りを見せたが、すぐに「お願いするわ」と笑顔で頼んだ。

その言葉に頷いてから、近藤さんを文字通り叩き起す。何っ!?と飛び起きたが、神楽ちゃんと総悟君によって破壊された店内を見て、ことを察したらしい。

近藤さんに、動けないトシと松平公を車に運んでもらうようお願いし、私は新八くんを呼んで、神楽ちゃんと総悟くんの喧嘩を止めに行く。

新八くんが神楽ちゃんを、私が総悟くんをお互いから引き離し、総悟くんは外で待っていた近藤さんに引き渡した。その時に、近藤さんに 屯所に戻ったら万事屋へお迎えをお願い と伝えてから店内へと戻った。

店内には、機嫌の悪い神楽ちゃんとそれを宥める新八くん。そして、椅子で横になっている銀時。フゥと軽く息を吐いてから、神楽ちゃんを抑えている新八くんに声をかける。


「新八くーん、コイツの肩、片方もってくれる？……神楽ちゃん、もう総悟くんは居ないから落ち着いて、ね？」

「分かりまし、た!! ちょっ、神楽ちゃん暴れないで!!」


未だに「クソサドォ!!」と騒ぐ神楽ちゃんを宥めながら、二人で銀時を支え、私たちは店を後にした。

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ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキー食べ物……かもしれない！

誰かのもんじゃ

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