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再婚相手 ページ4

少女には玄関に一番近い6畳の洋室が与えられた。

部屋には小さなローテーブルと空っぽの本棚、衣装棚、ベッドが置いてあった。


部屋について荷物を片付けていると、リビングから母親の呼ぶ声がした。

少女は荷ほどきの手を止め、リビングへと向かう。



リビングには母親とその再婚相手であろう男がソファに座っていた。

男が少女に気づくと、少し長いくせ毛の髪を揺らしながら少女のほうへ近づく。


「初めまして。Aちゃん。これからAちゃんのお父さんになる久世 政人(くぜ まさと)です。よろしくね?」

久世政人と名乗った男は右手を差し出す。


「……はじめまして。"鶴井"Aです。よろしくおねがいします。」

Aはあえて自身の名字である"鶴井"を強調して自己紹介した。

お前を父親とは認めないというささやかな反抗心だった。


そんなことを知ってか知らずか、久世は目を細めて笑いながら握手を交わした。




それからは引っ越し祝いだと言って久世が寿司をとり、それを少し早い晩御飯にした。

食事の最中、母親と久世がAに話しかけることはなかった。

もともと母親との仲はそれほど良くなく、父親の帰りが遅いときは無言の中2人で食事することが多かった。

それには慣れていたはずだった。

しかし、弾む会話の中自分1人だけ無言というのはいつもよりも寂しく感じられた。

あまり食欲も進まず、はやばやと自室へと戻る。



(なんか…いややなぁ……)

久世に対して感じたことのない感覚を感じながら、部屋の片づけを再開する。


片づけの途中でAは ふわぁ… と大きな欠伸をする。

時計を見ると午後8時を過ぎたところだった。


「……お風呂入って寝よ。」

転校早々遅刻することは避けなければいけない。

そう考えたAはさっさとお風呂をすまし、明日の用意をすませ、電気を消した。

登校→←到着



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卵かけご飯(プロフ) - 小学生の御堂筋くんがとても可愛らしいです!!続編お待ちしておりますm(_ _)m (5月30日 14時) (レス) @page7 id: f3d47ad5fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かすてら | 作成日時:2023年1月18日 21時

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