犬と猫に懐かれたのだが

逃げたくなんかないのに 〜MGside〜 ページ11

MGside

あの日学校でヌナは話しかけてきたが、さっきあんなのを見てからヌナと話す気になんかなれなかった。

あれから数日間ヌナとは会えなくて、俺から会いに行けばいつだって会えるのに、避けてしまうのはきっと、俺がいない間ヌナと一緒に居るであろうウォヌを見るのが嫌だったから。それに一緒にいるところなんか見たくない...。

そんな気持ちを胸にいつまで経ってもこのままじゃヌナにも会えないし、うじうじしてたらウォヌに取られる。そんな事を考えてたら自然と足はヌナの家の玄関に向いていた。

インターフォンを鳴らすと何歳たってもいつも綺麗なAヌナのお母さんが俺を迎えてくれた。

ヌナのお母さんは、俺を見た途端笑顔で

母「いらっしゃい！最近来ないから心配してたのよ〜！」

と言った。

その言葉に

MG「ははっ、ごめんなさい。最近勉強とか色々忙しくて...」

なんて嘘だけど。

そう言うとヌナのお母さんは

母「Aなら上に居るわよ」

と笑って教えてくれた。

言われた通り上に繋がる階段を上り、よく来た見覚えのある部屋のドアの前に立つと、中からヌナの笑い声ともう1人、聞き覚えのある男の声が聞こえた。

まさかと思い扉を開けると

こちらに目線を向けるAヌナと...






ウォヌがいた。



やっぱりな。でももう良いんだ。ヌナの彼氏だろうと何だろうと俺は絶対ウォヌからヌナを奪ってみせる。絶対負けない。

そんな意思でウォヌを睨むとあいつはふっと笑って余裕な笑みを浮かべた。

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