【石ころ】菅原孝支 ページ5
落ちながら
私は考える____
もう限界だな…
なんでこうなっちゃったんだろう。
なんで、私はいじめられたんだろう。
孝支、私は貴方が好き。
この想い、伝えたかったな…
もう、遅いけれど。
孝支から遊びに誘われた時、
凄い嬉しかったな。
でも、孝支はモテるからさ?
目をつけられちゃった。
それで、いじめが始まって。
(遊びに誘ってくれるってことは、
ちょっとぐらい期待してもいいよね?〕
なんて考えたのが馬鹿だったんだ。
次の日孝支は、他のこと付き合いはじめた。
ははっ……
可笑しいよね。
はぁ……
私は、石ころにでもなれたならいいな。
だとしたら……
勘違いも、痛みも、悲しみも、なにもなくて
貴方までも知らないままで。
辛い思いなんて、何一つしなかったのかな?
でも、もういいんだ。
もう、なにもかもなくなるから。
皆の邪魔者はもう消えるから。
あーあー…石ころが羨ましいや
あれ?なんで上で私を見てる孝支は泣いてるの?
泣かないでよ。
私は笑った貴方が好きなのに。
泣かないでよ。
こっちまで泣けてくるから。
涙が溢れる。
…が、落ちるスピードは私の方が速い
孝支は、高いところから飛び降りるなんて
馬鹿なことはしないでよ?
馬鹿は私一人でいいから。
もし、私が石ころだったら。
こんなこと、起こらなかったよね。
孝支が何か叫んでる。
あーもーはっきり言ってくれないと。
何言ってるのかわかんないよ?
「ゴメンね、孝支。
________大好きッ」
きっとこの言葉の方が、
何言ってるのかわからないだろうけど。
許してね?
そして私は___
鈍い音と共に深い眠りについた____
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作者名:ユズナ x他1人 | 作成日時:2015年4月5日 3時