_3_ ページ21
え、だって、変質者に追われて、
転んで気ぃ失って、ショピくんに捕まって、
一生出さないって言われて、
でもシッマが迎えに来て、ん？え？？
「先輩、すっげぇ間抜けな顔してますよ」
「失礼な！」
『おぉーい、ショッピくん早く開けんかい！
いつまで待たせる気や！！』
「うるさいですクソ先輩、聞こえてますって
ちょっと待ってください」
『なんやとぉ？！』
ショピくんがインターホンのモニターを消し
うるさいシッマの声が聞こえなくなった
えー…っと、つまり……
「先輩、今日何日？」
「4月ついた…ち…ｱｯエイプリルフール！」
「正解。全く気づかなかったんすね」
「馬鹿ｧ！怖かったんだからね！！」
「すんません、ちょっと興味あって」
「悪趣味！そういうのよくないと思う！」
「先輩うるさいっす」
「ショピくんのせいだけど？！」
「はは、」
「笑わんといて…！はぁ……
ほんとタチの悪い冗談やめてね」
「気ぃつけます」
それを最後に玄関の扉が開く。
「先輩、またいつでも頼ってくださいね
溜め込むの禁止っす
心配するんで
あと、変質者には気をつけて」
「うん、わかった。
今回みたいなことにならんよう気ぃつけるね」
「「じゃあ、また。」」
シッマの声がひどく落ち着く
私のことを心から心配してくれてると実感し、
嬉しくなった
シッマは私が変質者に襲われないような対策を
考えては吐き出して、
真剣な顔をしていたが、
だんだん話をそらし私を笑わせようとしてくれた
2人で並んで、手を繋いで歩く帰り道
幸せだなぁと感傷に浸る
なんとなく、ショピくんとのことは話さなかった
…あれ、そういえば、
ショピくんはなんで私の帰る時間と
夜あまり寝れないことを知ってたんだろう？
それに手錠とか、なんのために…
「A？大丈夫か？」
「あ、うん、大丈夫！心配してくれてありがと」
ぼーっとする私の顔を
心配そうに覗き込むシッマの顔を見ていたら、
なんだかどうでもよくなり
それ以降ショピくんのことは考えなかった。
──
────
──────
「タチの悪い冗談、ねぇ…」
「待っててください先輩」
「今度はちゃんと、迎えにいきますから」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユズナ x他1人 | 作成日時：2015年4月5日 3時
