【誘拐】死柄木弔_1_ ページ12
「やあ、初めましてっていうべきかな?」
目が覚めて、
いつも通り家にいるはずなのに、
知らないところで、男性に楽しそうな表情、
嬉々とした声色で、声をかけられる。
口はテープか何かで覆われていて、
つけられていた手錠がガチャガチャと鳴り、
足首を掴まれ顔をズイと近づけられる。
なんで、こんなことに…?
「あぁ、ごめんごめん、顔を近づけ過ぎたかな。まぁいいや。俺は死柄木 弔。ヴィラン。
悪いけど君を誘拐させてもらった。
まぁ、これからよろしく、(人1) Aさん。」
あぁ、とりあえず口の剥がすけど、大声出しても意味ないからやめてね。
そう言いながら、私の口についているテープを剥がす死柄木?さん。
そういえばここベッドの上か…
きっと死柄木さんのかな。
死柄木さんは、テープを崩壊させた後、私からゆっくりと離れた。
──私の個性は"人魚姫"
近くに水があれば、それをどうとでも使うことができ、歌に想いを込めればその込めた想いが聞いた相手に効果をもたらす。
声を出そうとすれば足が動かなくなり、
足を動かそうとすれば声が出なくなる。
誰かに触れられているとここの切り替えができない。
…私の個性、知ってたのか。
「あまり、初めましてって感じはしませんけど…どうも。えと、死柄木さん?は、どうして私を誘拐したんですか?」
「弔でいい。あー…理由はいっぱいある。
けど、一番大事なのは秘密。
でも一部だけ言うなら、回復キャラ?」
「弔、さん…えと、それはつまり、
怪我した人を、なおせばいいんですか?」
「そう。ヴィラン連合に入って、
ヒーローにやられた奴らを…ね。
絵を描くのは、自由でいいから。」
私がいつも絵を描いてることも知ってるのか…
いや、なんでも知ってると思った方が良さそうだ。
「わ…かり、ました。
ヴィラン連合に入ります。
えと、私の行動の自由はどれくらい許されますか?」
「あぁ、Aさん、あなたの方が年上だからタメ口でいいよ。こっちは最初からだし。」
「あ…うん、わかった」
「そうだな…ヴィランってことバレないようにした方がいいし、いつも通りに行動してもらって大丈夫だよ…って言いたい所だけど、
それじゃあわざわざここまでした意味ないからね。基本、この建物内のみ。
買い物とかは黒霧がしてくれるからいいとして、絵を描くときは必ず一緒に行くからね。
あくまで、あなたは誘拐された身って設定にしようか。」
「ありがとう。弔さん。」
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作者名:ユズナ x他1人 | 作成日時:2015年4月5日 3時