先輩が先輩じゃなければ Ⅱ 【目黒蓮】 (ページ18)

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渡辺「…俺、ダサいんだよ」

A「…？」

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渡辺「あのときは余裕ぶってたけど、やっぱり嫌なの。

Aの近くに前に好きだった人がいるってことが。」

A「…」

渡辺「Aが浮気なんてしないってわかってる。

それはわかってるけど、絶対に向こうだってAに気がある。

…だから、またこの前みたいなことがあったら、って思うと、

いつでもAのこと守ってやれないのが、辛い」

A「…翔太くん」

渡辺「Aの前ではかっこよくいないと、って思ってるけど、

余裕ないんだよ、Aのことだと」

A「…ごめん」

渡辺「…っ、いや、Aは悪くないんだけど」

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A「目黒先輩が卒業するまでの1年間、

絶対目黒先輩とは必要最低限のこと以外関わらない。

この前みたいなことがあったらすぐに翔太くんのこと呼ぶ。」

渡辺「…ありがとう

ごめんな、？こんなにダサい彼氏で。」

A「ううん、全然ダサくなんてないよ？

私は、今の翔太くんが好きなの。」

渡辺「…っ、ありがと、」

そう言って微笑みあった瞬間、

翔太くんが私の手を握る力が強くなったような気がした。