悲劇 ページ4
すばるside
母とAはその日の夕方に大阪へと帰っていった。
明日用事あるんやて。ほんま忙しい奴やで。
Aはまだ全然心開いてへんくて、
あんまり喋ってくれへんかった。
仲ようなりたいな、兄妹になったんやし。
Aはほんまに顔が整ってて、将来有望そうや。
母達を東京駅まで送り、
俺達はAの話をしながら家路へと。
そして、その日の夜。悲劇が起こった。
夜中の1時。突然廊下でバタバタした足音が聞こえる
す「うっさいなぁ……」
夜中に騒ぐなよと思いながら布団を頭まで被ると、
次の瞬間、部屋の扉がバタンと開き、
信五が俺の布団を引き剥がした。
信「おいすばる！起きろ！！」
す「チッ、なんやねん！寝てるやろ！」
信「準備しろ！すぐ家出て大阪行くで！」
はぁ？こいつ何言ってんねん。
す「何時や思うてんねん！アホか！！」
そう怒鳴り、真っ直ぐに信五を見ると、
信五は涙目で俺を睨んでいた。
な、なんやねん。なんでそんな顔してんの。
すると、重い口を開きこう言った。
信「…お袋とAが事故にあってっ……お袋は運ばれた病院で亡くなったって…Aは重体やって」
震えた声でそう言った信五。
大阪駅から家へ帰るタクシーの中、
大型トラックと衝突し、
タクシーの運転手と母が亡くなったらしい。
頭をガンッと殴られた気分やった。
は、ぁ？嘘やん。
す「嘘やんな……？なぁ？」
信五はただ一筋の涙を流して、
黙って俺を睨む。
急いでベッドから飛び起き、
身支度をし、兄弟全員で家を出て大阪へ。
運転は信五がしとる。
他の奴らは……。
泣いとる。
そりゃそうや。たった1人の母親が死んでしまった。
俺達の最愛の母が死んだ。
養子の俺と信五をほんまの子の様に育ててくれた
優しい母が死んだ。
そして、新しい家族のAも危険な状態だなんて。
そんなの……信じられへん。
信じたくない。
車内にはただ泣き声と鼻を啜る音が響く。
誰も何も話す事はできないで、
ただただ大阪に早く着く事を願いながら、
母との記憶がフラッシュバックの様に
脳裏に自然と蘇った。
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ありえへんコンビの嫁(プロフ) - 更新頑張ってください (2021年9月22日 2時) (
レス) @page24 id: 39f9ce47b8 (このIDを非表示/違反報告)
Ryuhei love Shota(プロフ) - きなこもちさん» ありがとうございます。楽しみにしてます (2019年12月1日 13時) (レス) id: 60d6dfd76d (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - Ryuhei love Shotaさん» リクエストありがとうございます！今書き溜めしている回が終わりましたら書かせていただきますので、もうしばらくお待ち下さい！ (2019年12月1日 11時) (レス) id: c67b1fa7d6 (このIDを非表示/違反報告)
Ryuhei love Shota(プロフ) - リクします。妹ちゃんと章大と忠義で買い物行って買って来たものでお部屋を作るお話お願いします。 (2019年11月29日 22時) (レス) id: 60d6dfd76d (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - えみさん» 続き更新しました！基本2〜5日以内には更新してますので！これからも、よろしくお願いします〜 (2019年11月24日 16時) (レス) id: c67b1fa7d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2019年10月29日 0時
