捨てられた私 (ページ16)

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証拠ページ16

『…ホントに私の両親なら…証拠を見せてください…』

って言った私は、自称母親と自称父親の家だ…

危険って分かってるけど、本当なら…今はオッパたちのいる家には帰れないから…彼らと一緒に…って思った

どうせ、血は繋がってないんだから、オッパたちは、私に何があっても…そう思いながら…涙が流れてくる

自称母親「…これ…見てみて」
それは、手帳…だった…それには…私の名前…私の誕生日…私の血液型…私の好きなもの…私の好きなこと…私のことが沢山書いてあった

自称父親「…母子手帳のコピーだ」
そう言って、コピーされた紙を渡された。私のお父さんが持ってる私の母子手帳と同じだった。

『…なんで捨てたの…』
信じきれなかったけど、知りたかった…なんで捨てられたのか…

自称母親「…私たちには貴女を育てるお金がなかった…借金を背負って生きていかなきゃいけなかった…苦労させるより、違う人に育ててもらった方が幸せだと思ったの」

自称父親「それにしてもA…小さい頃と変わらないな…でも、美人になったな…」

『…まだ信じれません…でも、いつか…電話かけます…』

ねぇ…オッパ…心配してる？…ねぇ…お父さん…本当にお父さんはお父さんじゃないの？
なんであんなにタイミング良く、私の本当の母親と父親を名乗る人が現れるの？仕組んだの？私が要らないの？私のことを愛してないの？娘に思えないの？私を捨てたくなったの？

涙をこぼしながら…家に着く

チャイムを鳴らす

オッパ達が出てくる…

オッパ達が恋しかった…けど、オッパ達が何かを言うのも耳に入らなくて、オッパ達を素通りして、お父さんの元へ行く

いつもは居ないけど、今日こそ居てくれたらいいのに…私が居なくなったってオッパ達がお父さんに言って、お父さんが来てくれてたら嬉しいのに…

途中まで冷静に歩いていたのに、途中から走り出してしまった…早く…早く…会いたくて聞きたくて確認したくて…

ガチャ！勢いよく開く扉…中にはお父さんはいなかった…居るならここだけ…ここに居ないなら…いない…

私はその場でとにかく泣いた…号泣だった。

後から来たオッパ達が私を慰めてくれた。頭を撫でてくれたり、抱きしめてくれたり、優しい言葉を言ってくれたり…でも、好きな人は何もしてくれなかった…まぁ、心配そうな顔はしてた…多分…彼がいるだけで涙は流れなくなった