人間不信に囚われた少女 (ページ20)

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拾陸話ページ20

ーA視点ー

？「A…！こんな、こんな母親でごめんなさいね…！きっと助けてあげるから…いつか、絶対に龍之介と、三人で暮らしましょうね…！」

懐かしい…暖かい…優しい…こんな声をかけてくれる人は一体誰…？

龍之介「A…母さんが亡くなった…！でも大丈夫だ………俺が助けてやる！必ずだ！お前を死なせない！」

兄…さん…？

さっきの女性は………母さん？

何で…忘れてたんだろう…

何で…

そうだ…

私は忘れていたんじゃない、

忘れようとしていたんだ。

過去に囚われ、抱え込んでいたのを捨てていたんだ…

なのに、

なのに…！

大好きな母さんと兄さんを忘れていたんだろう…

ごめんなさい…

母さん、兄さん、ごめんなさい…！

ー
ーー
ーーー
ーーーー

『ごめ…なさい…！ごめん、なさい…！』

？？？「……！…！A…！Aっ！」

『か、なを…？』

カナヲ「Aっ…よかった…待ってて、師範呼んでくる。」

　ﾊﾟｼｯ

私は無意識にカナヲの手を掴んでいた。

『あ…』

カナヲ「…？どうしたの…？」

『……………………んで…』

カナヲ「？」

『皆…炭治郎、善逸、伊之助、玄弥を呼んで…』

カナヲ「………分かった。」

ヤバい…流れ任せで言ってしまった…

何て言おう、どうゆう口調で言おう…

そんなこんな考えている時、

カナヲ「…呼んできた。」

『あ………えと…………………えと…』

『…あの………初めて一緒の任務だった時…？あったじゃないか。あの時………私…、冷たく接してたと思うんだ…だから…………助けてもらった上に蝶屋敷まで連れて行ってくれて……その…………申し訳ないって言うか…罪悪感って言うか…………えっと…何て言えばいいのかな……人と話すのはあまり得意じゃないんだ…だから…言葉が分かんなくて…何を言えばいいのかな…えっと…』

えっと…と言っている時、見つけ出した言葉を言う。

『………その………………………………ごめん。』

『あと………………………ありがと…』