校内で人気な可愛い系の先輩が避妊用具を買ってた。【 th 】

37:焦らされた分 ページ37

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今日は、3回くらい唇を奪われた。俺は今までで何回奪ったかわかんないけど。

顔を真っ赤にして気持ちを伝えてくれたAちゃんは、きっとすごいかんちがいしてる。



「俺のこと好きなの？」

「…さっきそう言いました。」



からかってるだけじゃなくて、変に期待させて好きになっちゃったんだから責任とってください。ちゃんと。ってさっきの俺みたいに唇尖らせるから可愛くて、思わず彼女の唇を奪う。

不覚、可愛かった。
こうやって衝動的にキスするのに、脈ナシだと思うとすればAちゃんくらいだと思う。俺はすっかり、超好きなのに。




「俺の気持ち、聞きたい？」

「…そりゃ、まあ」


やっぱり勘違いしてるAちゃんは、俺の言葉がよくないものだと思ってるのか聞きたくないのか、目を俺からそらす。
テヒョン先輩、そんなの許しません。

両手で頬を包んで、目が合わないことがないくらいの至近距離まで近づいた。Aちゃんを前にすると、パーソナルスペースなんて俺にないんじゃないかって思えてくる。

逆にもっと触りたくて、もっと近づきたくなるから困るよね。



「もしもさ」

「はい。」


「俺が断ったら、どうする？」

「…ぇ」



散々焦らされた分のお返しだ。
かわいいAちゃんの瞳が悲しそうに揺らいだ。ああ、愛おしいな。


「好きにさせます、わかんないけど…」
って言われちゃうと、そっちもいいなーって思っちゃうよ。Aちゃんに追われる恋なんてきっと、すごい楽しい。



「じゃあ、好きって言ったら？」

「え、」


それは考えてなかった、と目が見開かれた。
振られる予定しかなかったの、かわいい。






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