信ちゃんの隣は私じゃない。【北信介】

#26 ページ27

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『はい。少ないけどお茶とお菓子です。仲良く食べてな』






治「うんまいなぁ。お茶もお菓子も」






『(ぱあああああああああ)』






うっ嬉しい。





治くん美味しそうに食べてくれとる。




ほんまに嬉しい…




私は振る舞う相手もろくにおらんかったからこういう事が出来て、みんなが家に来てくれとった時は昨日の辛かった事とかが一気に吹っ飛んでった気分やった




友達って、やっぱりええな






.






そんなこんなで楽しかった時間はすぎて、みんなは帰ることになった







「「「美味しかった！！また食いたい」」」






角名くんと侑くんと銀島くんが揃って言ってくれた。





『ありがとう！いつでも来てな！』





治「俺、明日もAちゃん家来る…！俺毎日来るわ！毎日お茶飲んでお菓子食いたい！美味かった！」





治くん…！！！！


ほんまに、？！


ほんまか、？！




『ほっほんまに？！そんなに美味かったんやったら嬉しい！毎日…やと太ってまうから程々にしよった方がいいと思うで…？私は大歓迎なんやけどな』




治くんちょっと拗ねとるんか？


可愛ええなぁ





「「「「「ほな、またな〜！！また明日学校で」」」」」





舞伽ちゃんと四人衆が帰った、




えらい喪失感が私を襲った






北「やっぱりAのつくるお茶は美味いなぁ。いくらでも飲める」




信ちゃんまで嬉しいこと言うてくれはる






『なぁ、信ちゃん。信ちゃんの彼女さんってバレー部のマネージャーやってる、飯田愛美さんなんか…？？』





信ちゃんの、彼女さんが愛美先輩なのは知っとるし、それが愛美先輩のついた嘘だなんて少しも思ってない。




ただ、信ちゃんの口から聞きたかった。




諦められるかもしれないと、思ったんや。






北「おん。愛美は俺の彼女や」





あぁ





信ちゃんのこの笑顔





私のしらん顔や





私が知ってる信ちゃんやない。




そうやった、



これが現実。受け止めな





『せ、せやよな。あの先輩めちゃめちゃ可愛ええもんな！信ちゃんにピッタリや』





はぁ。






虚しいな。

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