西畑さんち

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予想と違って、目を覚ました謙兄ちゃんはめっちゃご機嫌 。









パチパチ手を叩きながら、
ときどき声をあげてこの前の僕の運動会のビデオに釘付け






謙杜 「 ぅぉー、ぉ 」









特に僕が1位を取った徒競走はお気に入りらしい 。









もう3回目 (笑)







嬉しいけどもうええわ (笑)






録画のトップ画面に戻ったら、
駿兄ちゃん、謙兄ちゃんの小学校最後の運動会の映像があった 。







僕も来年の入学生で徒競走走ったけど、







小さかったからかそれ以外は覚えてなかった 。





再生してみたら、
5 ･ 6年生の表現 「 組体操 」が始まった 。






それは謙兄ちゃんが中心になる訳でも目立つ訳でもなく
先生やクラスの友達の手も借りながらできる範囲でみんなといっしょに演技してた 。








誠也くんが前に言ってた 。








成長期が重なって発作がよく起こるようになるまでは
少し支えてもらったら立ったり歩いたりできた、って 。







ホンマにその通りで
先生に腰を支えてもらって立ててたし、
友達に両脇支えてもらったらゆっくりやけど歩けてた 。








退場の時も
駿兄ちゃんと恭平くんに支えてもらってみんなの列とは別にけど歩いて退場 。









もしかして謙兄ちゃん、
見たくなかったかな？って心配になって見てみたら嬉しそうに笑ってた 。









中学は発作のこともあって普通校は行けんかったけどこんな風にみんなと同じように過ごせた小学校はきっと謙兄ちゃんにとって特別なんやろ 。









その笑顔を見てそう思った 。









駿佑 「 ただいまぁ、」






篤志 「 おかえりぃ 」






駿佑 「 おっ、また懐かしいの見てるなぁ、(笑)」









駿兄ちゃんが帰って来て、
もっと笑顔になって途端に抱っこを求めた謙兄ちゃんと
抱っこしてあげる駿兄ちゃんはやっぱりさすが双子やなぁ









駿佑 「 どぉやった？留守番 」






篤志 「 たまになら2人もえぇかなぁ 」






駿佑 「 マジで ？ そら助かるわー 」









少しずつ、
僕も謙兄ちゃんの介助覚えていきたいなってそんな風に思った貴重な1日やった 。









そしていつになくテンションの高い大吾くんが帰って来て、
【 からふる 】と同じ敷地内にある施設に就職が決まったと嬉しそうに笑って言った 。








誠也 「 今日はお祝いやな 」





篤志 「 お祝い ？ ケーキ！？ 」





流星 「 篤志、そればっか (笑)」









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